県仙北地域振興局主催
演劇を交えた講演で男女共同参画を語る(1月30日・月)
| 演劇を交えて講演する志村さん(中央)。 | 最後は5人の農家の方と意見交換もあった。 |
大仙市の中央公民館で28日、農村における男女共同参画推進事業の一環として「元気が出る講演会」が開かれた。男女が対等な経営パートナーとなる仙北地域農業を目指そうと県仙北地域振興局の主催で開いた。認定農家夫婦や直売関係者、一般住民ら約300人の聴衆が詰めかけ、劇団ZENT─YOYO─CLUB代表の志村尚一さんの歌と踊りを交えた講演と意見交換に耳を傾けた。
志村さんは岩手県花巻市生まれで、教育や福祉、農業問題、男女共同参画などをテーマに演劇の手法を使った講話で人気を博し、全国各地で講演会を開いている。この日は「地域のキラメキは、男女共同参画から」をテーマに語った。
志村さんは「農業基盤こそ男女共同参画であり、農村には今、追い風が吹いている。これから農業が面白い時代であり、チャンスだ」と呼びかけ、「そのために何をやるか。ものを作ること、育てること、それを子どもたちに伝えることこそ教育であり、元気な農業のまちづくりにもなる」と農家のおばあさんやおじいさんの持っている技術や農業の付加価値を教育に活かし、みんなで力を合わせ、太陽の下で作業をする楽しさを子どもたちに体験してもらうだけで学校の空気も変わり、高齢者も生きがいを持ち、家庭も明るくなったと学校で大根作りを指導したおばあさんの例を引き合いに語った。
また嫁と姑の問題を劇団員が「うわさ話に花が咲く」と題した歌と踊り、劇を通じて演じて見せた後、志村さんは「人間は感情の動物であり、老若男女、世代間のギャップで価値観も違うが、それを埋めるのはコミュニケーションであり、自己主張ではない」として夫婦、家庭の中でも「ありがとう」と言う言葉が自然に出せる環境づくりが大事だとも訴えた。
さらに農家で働く男女が対等のパートナーとして、また家族が幸せになるためには「家族経営協定」を結ぶのも大切とし、「お互い口にしたら傷つけるとか面倒臭いと黙ってないで、ちょっとでも幸せになるため話し合い、その結果を紙切れに向かって書いてみたらどうか」と提案した。
講演の後は大仙市大曲西根在住で認定農業者連絡協議会長の判田勝補さん、同市大曲福見町在住の県指導農業士の池田英子さん、美郷町金沢の東海林貴之さん、仙北市西木町在住で農家民宿経営の門脇富士美さん、大仙市神宮寺の竹原健子さんの4人がパネラーとなって意見交換した。
判田さんは「農業の組織化は集落の協力と支え合う気持ちが大事だ」と強調すると同時に家族経営協定は「女性の力あってこそ農業はやれる。ありがとう」と呼びかけた。池田さんも84歳のおじいさんの子育て支援を紹介しながら、「家族経営協定があって働きがいがあり、安心だ」と述べた。27歳の東海林さんは「家族みんなで太陽の下で働けるのが農業だ」と語った。門脇さんは「農家民宿のおかげでいろんな人が出入りし楽しい、農作業も家族と会話しながら楽しめる」と笑顔を見せた。竹原さんは「嫁に来た時は農作業を手伝っても自分の収入にはならなかったが、10年ぐらい前から野菜を直売所で販売するようになってJAから自分の口座にお金が振り込まれるようになった」と自分の収入源がある喜びを語った。