秋田ふれあい信金

腹話術ボランティアの小山さん

信用金庫社会貢献賞、副賞20万円を福祉に寄贈(7月13日・木)

  有明会長に寄贈する木村理事長。人形を抱いているのが小山さん。大仙市大曲福見町の秋田ふれあい信用金庫大森支店の小山治男さん(55)=同市大曲上大町=は、腹話術を使ったボランティア活動で「第9回信用金庫社会貢献賞」を受賞した。同賞は信金の基本理念である中小企業の振興や商店街の活性化、地域住民の生活の向上などを狙いとした活動を多くの人に知ってもらうと同時に、信用金庫に対する理解を深めてもらおうと1997年に創設。以来、信金にふさわしい地域に根ざした活動で貢献している信金及びその役職員を応募対象に▽会長賞▽FaceFace賞▽奨励賞▽特別賞▽個人賞を贈っている。

  今回は全国157の信金・5関係機関から427件の応募や推薦があり、植松敏日本商工会議所専務理事ら9人の選考委員が選考した結果、秋田ふれあい信用金庫・小山さんの「腹話術ボランティア活動」が個人賞に選ばれた。

  小山さんには盾と賞金20万円が贈られたが、小山さんはその賞金を社会福祉のため役立てたいと12日、木村邦男秋田ふれあい信金理事長と共に大仙市役所を訪れ、栗林次美市長と有明秀太郎市社会福祉協議会長と面談、木村理事長が有明会長に寄贈した。

  小山さんは1985年3月に秋田市で腹話術の活動をしている主婦の新聞記事を読んだのが切っ掛けで、自分もやってみたいと連絡、人形の入手法などを教えてもらい、買い求めた。そして通信教育で技術を学んだ。

  人形は身長80センチで4、5歳児の男の子。小山さんは勤務先の信用金庫から名前を取って「信ちゃん」と名づけ、特訓を続けた。そして翌年から大曲南幼稚園や花館保育園などで人形を膝に乗せ、語り合う「腹話術」のボランティア活動を始めた。

  子どもたちを前にしては「あいさつ」や「歯磨き」の大切さなど日常生活のマナーや決まり事を「信ちゃん」と会話しながら、子どもたちを笑わせ、笑いを通じて教えるようにした。介護老人保健施設や高齢者の集いでは「交通安全」や「オレオレ詐欺」など社会問題をテーマに話題を提供。

  小山さんの腹話術は評判になり、小学校の卒業を祝う会や親と子のふれ合いの集い、保育園、幼稚園、そしてデイサービスセンターや老人介護保健施設などから1カ月に2回平均も声がかかるほど。

  レパートリーも広げたいと昨年11月には新たに人形を買い求め、「大ちゃん」と名づけた。そして訪問先の保育園や介護施設の職員と事前に練習し、2つの人形を使って、掛け合いの寸劇も演じるようになった。大ちゃんは「大仙市」から名前を取った。

  個人賞を受賞した小山さんは「私の腹話術は参加した皆さんが心から『面白かった』と言ってくれるよう通勤途中の車の中でシナリオを考え、ゲームをしたり歌や遊戯もして、笑いや涙を誘えるようにしている」と話す。

  木村理事長は今回の受賞を「私たちの信金にとっても栄誉であり、全職員の励みにもなる。それに腹話術を通じた地域への貢献で、信金への信頼感も深めた」と高く評価している。