大仙市の県立農業科学館
藤原さんのボタニカルアート展始まる(7月19日・水)
大仙市内小友の県立農業科学館で秋田市在住で、19日から日本植物画倶楽部会員の藤原忍さんの「ボタニカルアート展」が開かれている。ボタニカルは植物を細密に描くもので、藤原さんは水彩で描いたハナショウブやカトレア、ツユクサ、ドクダミ、アケビ、タマネギ、サクランボなどの植物の写実絵を34点、展示している。訪れる人たちはまるで写真のような緻密さに驚き、「写真ですか」と館員に尋ねるほど。
藤原さんは1932年、樺太豊原市生まれ。角館高校を卒業後、印刷会社、広告代理店の企画・制作を経て、グラフィックデザインの道に進み、60年と61年、県展で「奨励賞」を受賞。また60年には郵政省主催の「第10回夏だより絵葉書コンクール」で特選に輝き、そのころから植物画を描き始めた。
そして94年には秋田市のアトリオンで個展を開催、以後、毎年個展を開く一方、95年には画材専門のホルベン社のスケッチブック表紙の原画を描いた。さらに96年には植物画の第一人者・佐藤廣喜氏の推薦で伊豆の堂ヶ島洋ラン展に作品を出品。2000年、東京ドームで開かれた「世界らん展」では日本大賞美術工芸審査部門奨励賞・トロフィー賞を受賞した。さらに03年、岩手県盛岡市の「野の花美術館」主催の全国公募展「花を描く展」ではJR東日本盛岡支社賞を受賞するなど輝かしい活躍をしている。
植物を描く時は実物を目の前に置いて、その姿態を精密にスケッチ。そして水彩絵の具で色付けし、乾くまで2〜3日待ってはまた色付けを3回繰り返し、花や葉っぱの濃淡を出すという。完成まで2カ月もの時間をかける細やかさだ。
作品を見ると葉っぱの葉脈から花弁の模様まで一つひとつを稠密(ちゅうみつ)に描いている。観ていると葉っぱの厚みや硬さ、軟らかさなどの質感まで感じさせる。居ながらにして、様々な植物の美を楽しめる見ごたえのあるアート展だ。入場は無料。8月6日まで。