経営安定対策で意見交換
優良な農地を次世代に残したいと農政局(6月6日・火)
大仙市大曲白金町のエンパイヤホテルで5日、仙北地域の大仙、仙北、美郷3市町の首長と東北農政局長との懇談会が開かれた。07年度から実施される国の「品目横断的経営安定対策」の導入に向けてこの秋から加入手続きが開始されるが、その対策の推進にあたって現場で取り組んでいる市町村長と意見交換を行いたいと開いた。首長からは「これまでの農政の経緯から、今回の制度も恒久的なものなのかと農家にも戸惑いがある」と不信感を寄せる声もあったが、平野昭局長は「主業農家が50年間で半減し、高齢化も進み、耕作地の放棄も発生している。こうした状況の中でどうしたら広大な水田、優良な農地を次の世代の残せるかを考え、従来の制度を大胆に見直した恒久的なものだ」と理解を求めた。
「地域の特性を生かした担い手の育成・確保」をテーマにした懇談会には栗林次美大仙市長、石黒直次仙北市長、松田知己美郷町長、県仙北地域振興局の保坂進農林部長、東北農政局からは平野局長ら約30人が出席した。
始めに平野局長は「農業は高齢化の進展や耕作地の放棄など厳しいものがある。地域農業の活性化には消費者の需要に応える農産物の生産、供給ができる経営の改善が求められている。品目横断的経営安定対策についての取り組みや課題、その解決に当たって行政の役割などを意見交換したい」と述べた。
続いて統計データからみた「仙北地域の農業の現状と見通し」の説明があった。それによると仙北地域の総人口は20年間で12%減少、農家人口は34%も減少し、農業経営者は50〜59歳が3割を占め、数年後はリタイヤを迎えるという。一方、水稲の作付け規模3ヘクタール以下の経営では、稲作所得基盤確保対策等の補てん金を加えても赤字の状態だ。
懇談会では「これまでの集落座談会で農家への周知度は100%に達した。来年の対策のスタートまでは個別で1000経営体、法人化30、集落営農20経営体を目指し、6割はカバーするが、残り4割は時間的にも厳しく間に合わない。制度から落ちこぼれた小規模農家への対応はどうしたらいいのか」「農家の人たちはどこまで頑張ればいいのかと不安を持っている。将来への見通しを持てる具体的な目標を提示してほしい」などの意見が出た。
これに対し、平野局長は「大豆や麦は認定されなければ現在の補助金は出ない。コメも認定されなければ補てん措置は減っていく。19年度に間に合わなければ、20年度、21年度からでも可能だが、加入はなるべく早い方がいい」「コメ、大豆など土地利用型の作物は一定の規模がないと成り立たない。また農家は具体的に何を作ったらいいのか、作っても価格的に下がり、どれだけの所得が可能かなどを求めていると思う。このため、これだけの規模があればこれだけの所得がデータに現れ、もうかっているなど個別に目標を提示したい」などと答えた。そして「地域のリーダーの確保と新たな政策の浸透に向け具体的な資料、データをこれからも提供し、将来の農業構造を明るいものにするため努力を重ねたい」と首長らの協力を求めた。