菅総務副大臣、大仙市入り

栗林市長と市町村合併で意見交換

市財政の厳しさを強調し、5項目を陳情(6月9日・金)

  菅義偉総務副大臣が9日、大仙市入りし、栗林次美市長と市町村合併をテーマに意見交換した。同日朝、飛行機で秋田入りし、県庁で寺田典城知事、県町村会長の齋藤正寧井川町長らと意見交換の後、大仙市役所を訪問した。

  国側からは菅副大臣の他、合併推進課長、交付税課長、広域応援対策官らが同行、市では栗林市長、久米正雄助役、三浦憲一教育長、老松博行総務部長が迎えた。そして▽地域振興基金の運用▽合併市町村国庫補助金▽移動通信用鉄塔施設整備▽電波難視聴地域の解消▽防災行政無線整備事業への財政支援の5点を陳情した。

  菅副大臣は1948年、湯沢市生まれで57歳。法政大学卒業後、衆院議員秘書から横浜市議会議員へ。そして1996年の衆院選で初当選、以来、4期連続当選している。これまで自民党副幹事長、国土交通大臣政務官、経済産業大臣政務官、国会対策副委員長を歴任し、05年11月に現職に。

  市役所入りした菅副大臣らは栗林市長に合併するまで何が一番の難儀した点だったかなどを質問。市長は「大仙市」の名前が決まるまでの苦労や在任特例で100人を超すマンモス議会の誕生、合併するまでに旧市町村が持ち寄る基金の取り扱い、そして合併後の財政の厳しさなどを説明した。

  そして5項目の陳情書を手渡し、内容を説明。陳情した「地域振興基金」の運用は合併市町村振興基金で、大仙市では合併特例債を財源に05年度から毎年4億円、総額で40億円を積み立てる計画をしている。基金は積立運用収益を事業の財源として活用する「果実運用型」とされているが、現在の金融情勢では基金から生ずる預金利子はわずかで、これを主財源とする事業は現実的に困難な状態。

  さらに地方交付税の削減や三位一体改革の影響で一般財源は大幅に落ち込み、各種事業の遂行のため、財政調整基金の取り崩しや地域再生事業債の発行などで財源を確保している現状で、市の財政運営は非常に厳しいと訴える。

  このため基金設置から10年を経過した場合、取り崩しが可能となっている地域振興基金を10年以内においても取り崩しが可能になるよう要望したもの。

  また合併市町村国庫補助金については当初、合併年度から3年間で交付される予定となっていたが、06年度からは新市建設計画期間に合わせ、合併後10年間に延長し交付されると変更になった。しかし、同市ではその補助金を見込んで建設計画及び財政計画を作成したため、06年度予算編成で財源不足が生じ、財政調整基金を取り崩した。

  このため陳情では07年度以降、当初計画との乖離(かいり)が大きくなることも考えられるとし、国庫補助金を当初計画通り合併後3年間で交付してもらいたいとしている。

  移動通信用鉄塔施設の整備は山間部における携帯電話の不感地域の解消で、国の財政措置を訴えた。また電波難視聴地域の解消はテレビのアナログ波難視聴地域では地上デジタル放送が始まっても、受信障害の解消になるかは不明とされており、電波障害の解消に向けた国の財政支援を望んだもの。

  防災行政無線は07年度から同市でも防災行政無線設備の整備事業を予定しているが、広大な面積と山間部を網羅するためのデジタル通信への移行及び無線設備の整備には多額の経費を要することから国の支援を要望した。

  菅副大臣らは同市からの陳情を受けた後、横手市で携帯電話通信施設を視察、そして湯沢市で鈴木俊夫市長らと再び市町村合併に関する意見交換をした。