滞納繰越額が約1832万円に
給食センター、徴収に頭を痛める(6月14日・水)
大仙市の学校給食費の滞納繰越額が、05年度末までの5年間で約1832万円に達していることが分かった。同市には現在、学校給食センターが大曲、神岡、西仙北、中仙、協和、仙北、太田の7施設あり、滞納額が最も多いのが大曲で、05年度末までの5年間のトータルは約1300万円、全体の7割を占めていることになる。次いで太田が約295万円、仙北約168万円、中仙約27万円、西仙北約26万円、神岡約12万円となっている。協和と今は給食を中止し、大曲と神岡の給食センターが肩代わりしている南外はゼロだ。滞納者は延べにして550人。各センターではそれぞれの職員が手分けして園児や児童、生徒の保護者に納付依頼の文書を出したり、督促の電話や個別訪問して徴収に努めているが、「どうしたら気持ち良く払ってくれるのか。方法があったら教えてほしい」と頭を痛める。
大曲学校給食センターに事務局を置く「大仙市学校給食総合センター」によると合併前の旧町村の学校給食は「特別会計」や「私的会計」だった。私的会計はそれぞれのセンターから給食を受けている保護者が通学グループごとに集金していたため、納付率は100%だった。一方の旧大曲市は公的会計で、市が責任を持って徴収する義務があるとして口座からの引き落としや保護者が銀行に行って納付する形式だった。特別会計も同様だ。いわば顔の見える相手が給食費を集金して歩くのと違って、公的会計や特別会計は「払わなければ」という相手の義務感を待つしかなかった。
これが滞納額を増やした原因のようで、旧大曲市の05年度までの5年間の滞納者はトータルで延べ370人、計約1300万円となった。一方、納付率が100%だった旧町村の給食費も、合併で大仙市の公的会計に切り替わってからは口座振込や銀行への納付となったため、未納が多くなった。
給食を受けている園児、児童、生徒はトータルで7466人。給食費は幼稚園、小学生が1食当たり250円で、中学生は280円。年間の給食日数は190日が基本となっており、幼稚園、小学生は年4万7500円の給食費。一方の中学生は年5万3200円となる。これを10回払いで口座引き落としか納付書払いとしている。ただし、仙北地域の「みどり幼稚園」はご飯持参のため、1食当たりの給食費は220円。
徴収率で見ると約98%と高い。それほど多くの人は子どもの給食費は当然、親が払うものとの義務感を持っていることを示す。しかし、わずか2%の人の未納でも5年間のトータルにすると約1832万円の額となる。
学校給食費の滞納を巡っては全国の自治体でも問題となっているようで、岩手県滝沢村では今年2月の臨時議会で、村長の専決処分で訴訟が起こせるよう条例の一部を改正し、長期滞納者については盛岡簡易裁判所を通じて支払い督促を申し立てた。また、佐賀県多久市では給食費の納付を約束する保証人付きの「確約書」を小中学生の保護者から取ることを決めたという。一方、仙台市でも生活困窮など理由がないのに3カ月以上給食費を滞納しているケースには法的措置を取りたいとしている。
学校給食総合センターの武田茂所長は「未納をなくすため努力しているが、保護者に収入がなくて本当に払えないのか、収入があっても払わないでいるのか、状況調査はしなければならないと思っている。学校給食費は人件費も、光熱費も市が負担し、保護者に求めているのは食材費だけ。それだけに理解を示してもらいたい」と話す。
給食費の滞納が増えると、市の財政がおびやかされるだけでなく、当然の義務として払っている保護者、払わない保護者との不公平感にもつながるだけに見逃せない問題だ。