大仙市南外の「楢岡焼」

26日に登り窯の窯開き

焼き上がった陶器が発する産声はいかが(3月2日・木)

  釉薬(ゆうやく)の独特の青みと素朴さが人気の大仙市南外字梨木田の「楢岡焼」の窯元(小松哲郎代表)で26日午前10時から、今年初の「登り窯」の窯開きを行う。同日は南外の地酒と南外地域を丸ごと楽しめるイベント「酒遊サミットinなんがい」の「楢岡焼体験」もあるが、窯元では焼き上がった陶器を取り出す時の窯元ならではの作業や焼物が冷たい空気に触れて〃産声〃を上げる窯出し独特の音を楽しんでもらいたいと見学を呼びかけている。

  楢岡焼は今年で143年の歴史を刻む伝統を持っている。現在の当主で5代目となっている。登り窯の窯開きは春と夏、秋の3回だけで、今回は19日に火入れを行い、22日までマツ材を燃やし続ける。そして26日まで休ませ、焼き上がった陶器をじっくりと冷やす。

  登り窯では皿や鉢類、茶わん、カップ、ぐい飲みなどの陶器を大小合わせて2000個以上を焼く。焼き上がった陶器は窯から出されても100度前後の熱を持ち、それが次第に冷めていくと貫入(かんにゅう)という陶器の〃ひび割れ〃が始まる。そのひび割れの瞬間に発するピンピンという風鈴のような音を小松さんら陶芸家は焼物同士の「会話」が始まったとも言い、〃産声〃とも呼んでいる。

  音はほぼ一日発しており、小松さんは「ぜひ、焼物同士の会話を耳で確かめてほしい」と見学を呼びかける。また26日は楢岡焼の「掘り出し市」と初窯から出したばかりの縁起物の「ご飯茶わん」の展示・即売も行う。掘り出し市では陶器として使うのには支障はないが、多少の汚れや傷のあるため半額かそれ以下の値段で販売する。問い合わせは楢岡焼へ(0187─73─1018)。

  酒遊サミットinなんがいは「南外自然酒の会」が主催して毎年、開いているもので現在、参加者を募集中。出羽鶴酒造の酒蔵見学や楢岡焼で焼物体験、窯出し見学、そば打ち体験など3つのコースがあって、コース終了後は南外コミュニティセンターで地酒と郷土料理を楽しめる談話会もある。

  参加費は3500円で、申し込みは10日まで、南外自然酒の会事務局の神岡南外商工会南外支所へ(0187─74─2615)。