大仙市の財政危機

滞納額11億300万円

市税の収納率向上を至上命題に(3月17日・金)

  大仙市は開会中の2月定例議会で代表監査委員が「危機的財政状況にある」と異例の警鐘を鳴らすなど厳しい状況から、自主財源の根幹をなす「市税」の収納率向上を至上命題としている。しかし、同市がまとめた04年から3月現在までの税の累計繰越滞納額は一般税で5億3000万円、国民健康保険税で5億7300万円の計11億300万円に達しているのが現状。本庁の税政課では「合併前の旧大曲市でもまた、旧町村でも余り例がないが、徴税の公平さの観点からも誠意の見られない常習滞納者や納税力がありながら、納付しない悪質な滞納者には財産の差し押さえも視野に入れた対応するしかない」と危機感を強めている。

  市のいう「一般税」は個人市民税や法人市民税、それに固定資産税、軽自動車税、入湯税など。その累計が5億3000万円にもなっているのだが、最も多いのが固定資産税の滞納で3億9700万円と74%を占めている。固定資産税は家屋や土地、法人の場合、機械やパソコン、机など償却資産が対象となり、法人を含む納税義務者の滞納は1890人で、1人平均の滞納額は21万円となる。しかし、中には5〜6年も滞納し、1000万円を超える大口滞納者もいる。

  市では公平さと支払い義務を求め、滞納者に対しては毎月、分納してもらうなど時効中断措置を取っている。一方、市税の中の入湯税は温泉経営者が来客から税を含んだ入湯料をもらい、税は一時預かる形で市に一括して払うから〃完納〃されるはずだが、倒産によって未納となっているケースもある。

  国保税も5億7300万円の滞納額となっているが、その滞納者は1835人で1人平均にすると約31万円。国保税は所得によって税額も大きな差があって、年1万5300円から61万円となっている。こちらは毎年7月から翌年の2月まで8回の分納制を取っているが、中には400万円以上もの滞納となっている人も。

  市税政課では滞納者には文書や電話での「催告」、さらに各総合支所の納税班が2人1組となって夜間、土日も含め直接訪問して徴収に力を入れている。またお盆と年末、年度末の年3回、各総合支所で「納税相談窓口」を開設し、毎月の分納など支払い方法の緩和などの相談にも応じている。

  しかし、長引く景気の低迷で、リストラを受け、生活に困窮している市民がいるのも実情。そうした場合、所得があってもその生活費まで根こそぎ徴収するわけにはいかず、相手の生活を優先せざるを得ない。だが、生活費以上の預貯金があったり、不動産を持ち誰の目からも納税力がありながら、滞納を繰り返す市民もいる。

  市では13日までにまとめた「行政改革集中改革プラン」でも「個人住民税、固定資産税の徴収率の向上、滞納整理の強化で歳入増を図りたい」としており、税政課では「納税相談にも応じず、滞納を繰り返したり、納税力がありながら納付しない悪質な滞納者には差し押さえも視野に入れた対応をしなければならない」と議会でも答えている。