06年度予算など可決
特別職給与引下げ、議員報酬は引き上げ(3月20日・月)
大仙市の2月定例議会は20日、最終日を迎え、上程された132議案のうち、初日の2月28日に承認、可決された雪害による損害補償報告及び2件の05年度一般会計補正予算を除く06年度一般会計予算など129議案を原案通り可決した。また「特別職報酬等審議会」で答申を受けた市長、助役ら特別職の給与及び議員の報酬の改正に伴う条例案5件と議決の変更、それに教育委員辞任に伴う後任人事と人権擁護委員候補者2人の推薦の人事案3件を追加提案、原案通り可決、同意して閉会した。
06年度一般会計当初予算は総額443億8950万円で、05年度当初予算額に比べ11億7184万6000円、率にして2.6%減の緊縮型予算となった。子育て支援策である2歳未満の子どもを養育する保護者に対し月1万円を支給する「すこやか子育て支給金」や県の医療費助成に上乗せして0歳から小学生までの医療費全額を市独自に助成する「医療給付扶助費」については一定の所得制限を設け、目玉事業として継続することにした。また、家庭で使うスプレー缶によるごみ収集車の火災事故を防ぐため、ガス抜きを徹底させたいとして市が「ガス抜き器具」を購入、全世帯に配布するという異例の予算措置も取った。
公設小売市場、西仙北ぬく森温泉「ユメリア」、協和温泉「四季の湯」、大仙市観光情報センター、大曲一般廃棄物最終処分場、ねむのき駐車場など105の公共施設を4月1日から25団体の「指定管理者」に管理運営を委ねる「指定管理者制度」も可決された。
市長、助役ら特別職の給与、議員報酬の改正に伴う5件の追加議案は総務常任委員会で審議された結果、「特別職報酬等審議会に諮られたものであり、審議会で妥当とする答申を尊重すべきだ」として本会議に諮られ、原案通り可決した。
市長及び助役の給料は暫定措置として、旧大曲市時代の市長89万2000円、助役71万8000円を採用していたが、それを大仙市の市長及び助役としての給料に改正したいと15日、審議会に諮問。山形県鶴岡市や酒田市、岩手県北上市など人口や面積で類似する都市の事例を勘案し、市長及び助役給料はそれぞれ97万2000円、76万7000円とし、議長報酬は現行44万円を51万円、副議長40万2000円を46万6000円、議員は37万4000円を43万2000円と引き上げを諮問。
その上で、06年度の市の財政状況を勘案し、特別職及び議員の給料・報酬の引き下げを諮り、06年度の市長給料は10%引き下げ87万4000円に、助役は8%下げて70万5000円とした。さらに議員報酬は5%引き下げ、議長48万4000に、副議長44万2000円、議員41万円とした。
またこの日の議会で教育長は6%下がって、現行69万1000円が、64万9000円に、監査委員は5%引き下げ、現行62万3000円を59万1000円とすることを可決した。市長ら特別職の給与は引き下げとなったが、議員報酬は実質、引き上げとなった。一方、一般職の給与も人事院勧告及び県人事委員会勧告に伴い平均4.8%引き下げを可決した。
教育委員の辞任は笹元嘉辰教育長(68)=花館柳町=で、後任の教育委員には県教育庁教育次長の三浦憲一氏(60)=花館中町=の任命に同意した。笹元氏は1997年3月31日、大曲中学校長を定年で退職後、98年4月1日に旧大曲市教育委員に就任。2000年4月1日に同教育長となり、05年3月22日から現職となった。任期は6月30日までだった。
新教育委員となる三浦氏の任期は笹元氏の後任のため、6月30日まで。三浦氏は秋田大学教育学部卒。六郷中教諭、県教育庁義務教育課主席課長補佐、六郷中学校長、県教育庁義務教育課長などを経て04年4月から現職に。
笹元教育長は議会での退任あいさつで「温かいご支援、そしてご教導を得て感謝申したい」と謝辞を述べる同時に「教育は難しい局面に至っている。大仙市の教育として適正な学校規模と学校数、そして地域を挙げての子どもの安全の確保、主体的な学校教育と社会教育、就学前後の保育教育の充実強化をお願いしたい。豊かで温かい人間が育つ大仙市であるためには人づくりであり、どうか教育に対して大きなご支援を賜りたい」と呼びかけた。
また議会は28人の人権擁護委員のうち任期満了に伴う委員の候補者の推薦について佐々木眞一氏(71)=大曲西根字元木=の再推薦と高畠良市氏(64)=清水字下黒土=の新規推薦に同意した。佐々木氏は元教師で3期目。高畠氏は旧中仙町土地改良区理事長などを務め、現在は民生児童委員協議会理事。
議会はこの日、▽地方交付税の確保▽地域別最低賃金の引き上げと最低賃金制度の改正▽道路特定財源の堅持▽さらなる総合的な少子化対策を求める▽「事業仕分け」による行政の効率化を求める?の5意見書も議決した。
最低賃金の改正では「パート労働者、派遣労働者らの賃金は低く抑えられ、青年単身者で1カ月10万円ほどの生活を余儀なくされている人が少なくない。低賃金の蔓延は社会保険料の未納の増加や経済的自立ができず、結婚もできない人の増加につながり、少子化を加速させる」などとして全国一律の最低賃金の確立を要望している。
総合的な少子化対策では「子育ては今や地域や社会全体で取り組む課題だ」として▽抜本的な児童手当の拡充▽出産費用の負担の軽減▽子育て世帯向けの住宅支援▽子どもを預けやすい保育システムへの転換▽放課後児童健全育成事業の充実▽仕事と生活の調和が図れる働き方の見直しを求めている。
事業仕分けでは国の財政の健全化のために徹底した歳出見直しと削減が必要であり、行政のムダを省くため、民間の専門家による国の全事業を洗い直すべきだと主張している。