酒遊サミットinなんがい

劇団・ゼンマイ座公演も

酒と料理と人との出会いを楽しむ(3月27日・月)
 
 
  「自然と語らい、人と語らい、酒と語ろう」をテーマにした「酒遊サミットinなんがい」が26日、大仙市の南外コミュニティセンターで開かれた。南外自然酒の会などの主催で、低農薬で地元の農家が有機栽培した酒米と貝の化石層から湧き出る水を仕込み水に昔ながらの山廃仕込みで醸した会員制の自然酒「楢岡城」の出来上がりを祝い、地域興しにつなげたいと始まったもので今年で8回目。サミットには地元だけでなく秋田市や横手市などから100人ほどが参加、絞りたての酒と料理を心ゆくまで楽しんだ。

  サミットへの参加者はJR大曲駅前でコースごとのバス3台に分乗。今回も楢岡焼体験や窯出し見学、そして転作した田んぼで栽培したソバ打ち体験の3コースがあった。始めにコミュニティセンターで地元の酒である「出羽鶴」の利き酒コンクールに挑戦した後、美郷町仙南の住民が合併前に地域興しのため結成した「村びと劇団・ゼンマイ座」の公演をDVDで楽しんだ。

  「或るほえどの物語」と題した劇は競馬・競輪など賭け事で借金し、幼い子どもを使って金を稼ごうと乞食の真似ごとをする農家の男性を巡っての家族愛を演じたもの。セリフは全て地元の方言。県外出身の参加者は「言葉が全然、分からなかった」と言いながらもユーモラスな劇に笑い転げていた。

  そして「出羽鶴酒造」の見学を含めた体験コースを楽しみ、午後4時から酒と料理を囲んでの談話交流会に合流した。酒蔵ではコンコンと湧き出る「仕込み水」や米を蒸かす機械、巨大なタンクの中で酒を仕込む仕込み蔵、酒を絞り出す舟場を見学。「県内の仕込み水は軟らかく、灘の酒の水は硬い。このため秋田の酒は女性的と呼ばれ、灘の酒は男性的と言われている」などの説明を聞きながら、普通の米より粒が大きい酒米を手に大きくうなずいたり、巨大なタンクからかすかに臭う酒の甘い香りと絞りたての酒の試飲を楽しんだ。

  談話交流会で元南外村長の田口宏暢自然酒の会長は「酒は人に喜びを与え、悲しみを癒してくれる特効薬だ。ケンカしても酒は人を仲良くさせる。南外には出羽鶴酒造があり、これこそ南外の宝だ。今日はその酒を飲みながら、語り合ってほしい」と歓迎した。

  続いて出羽鶴酒造の伊藤辰郎社長が「今年は雪も多く、雪下ろしをしながらの酒造りだった。しかし、酒は雪が降って蔵の中が低温で安定した空気だといいものが出来る。その意味で今年の『楢岡城』はフレッシュでいい酒が出来た」と紹介し、絞りたての酒を会員に手渡した。

  テーブルには出来たばかりの「楢岡城」の原酒や雪蔵銘醸「出羽鶴・純米酒」、大仙市誕生1周年記念限定品の「秋田  大仙」、「飛翔の舞大吟醸」など8種類の酒が並べられた。そして鯛の姿造り、ぜんまいの煮物、バッケ味噌(フキノトウ)、山菜の天ぷら、すしなどの料理、地元産のソバも出て、参加者は酒と料理に舌鼓を打った。横手市から参加した主婦の方は「神奈川県から移り住んだが、日本酒は大好き。その酒蔵の見学も楽しめたし、お酒も料理も大満足です」と喜んでいた。