大仙市で地域情報化計画策定へ

策定委員に学者ら12人を委嘱

市民生活、企業活動の利便性向上へ(3月31日・金)

  大仙市では「地域情報化計画」策定のため初めての委員会を30日、市役所で開いた。地域情報化計画は情報通信技術の活用による市民生活及び企業活動の利便性の向上を図るための指針とするもの。委員会は情報工学専門の学者及び各種団体からも広く意見を求めたいとして立ち上げた。委員は12人で、今後は事業所アンケート調査やメールによる意見募集などした上で意見交換し、来年1月下旬をめどに計画をまとめることを確認した。

  委員には行松健一秋田大学工学資源学部情報工学科教授、アキタ電子システムズの沢井良一マネージャー、県仙北建設業協会の宮本伸市理事、大曲商工会議所の塩谷國太郎専務理事、JA秋田おばこ農協の大友忠大曲支所長、建匠の又井静子専務、鈴木典男税理士事務所の佐藤由貴子総務課長、タカヤナギ業務本部の相馬芳彦統括マネージャー、キカワの吉川邦宏代表取締役、小松煙火工業の小松忠信代表取締役、総務省東北総合通信局情報通信振興課の錦部政朋課長補佐、県学術国際部情報企画課の高木研一課長の12人が委嘱された。またITコーディネーターの大澤昌氏(ASTコンサルタント・大曲日の出町)が策定アドバイザーとしての委嘱を受けた。

  初の委員会で栗林次美市長は「この3月に策定した大仙市総合計画の基本構想では、市の将来像として『人が活き人が集う夢のある田園交流都市』を掲げた。その目的の実現に向け、市民・企業・行政が情報を共有し、住民ニーズに対応するため、大仙市独自の資源や特性を活かした地域情報化計画を策定したい」と目的を述べた。

  会議では会長に行松情報工学科教授を選任した後、情報化策定の概要や策定に向けたスケジュールなどを審議し、アドバイザーの大澤氏が「地域情報化の進むべき方向性」について語った。続いて錦部氏が地方公共団体によるブロードバンドサービスの先進事例や総務省のIT化への支援事業などを紹介。県の高木課長は「あきたICT基本戦略」を、アキタ電子の沢井マネージャーは「県内企業の情報化実態調査」について、行松教授は「地域の活性化と情報通信技術」についてそれぞれ語った。

  市では情報化計画策定に向けて市民のITに関する認識など、まず現状を把握したいと昨年12月にアンケート調査を実施。それによると市民のインターネットの利用状況はまだ42%と半数に満たなかった。年代別では10代から40代までは半数以上が利用しているが、60代以降となると10%前後と低いのが現状だった。

  またITのメリットを享受できる社会の実現を目指す「e─Japan」や「u─Japan」など電子政府、電子自治体に向けた施策への用語への認知度も低く、「地域情報化」について分かりやすく説明する必要が求められる結果となった。このため市企画部情報システム課では今後、企業からも情報化計画に望むのは何かなどを探るためのアンケート調査を実施。その上で「何を情報化するのか」「情報化して何をするのか」「住民は何を求めているのか」を主眼に効果的な計画を策定したいとしている。

  大澤氏は「地域情報化の進むべき方向性」について「情報化とはOA化やコンピュータ化ではなく、それを一つの手段に情報を活用して何をするかが大事だ」と強調していた。
  一方、市では策定する情報化計画はその技術が日進月歩で発展しているため、計画の期間は07年度から10年度までの4年間とし、計画の策定後も毎年、実施事業の評価を行い、事業内容などの見直しを図りたいとしている。