仙台市の中学生

大仙市と美郷町へ

農家民宿しながら田植えを体験(5月25日・木)
 

  農業体験を通じて自然にふれ合い、食への関心を高めたいと仙台市青葉区の桜ヶ丘中学校(長島和夫校長)2年生110人が25日、大仙市角間川町の農家民宿「季節の郷」などに民泊して田植えを体験している。一行は季節の郷や美郷町の農家など12軒に分宿、農家の人たちとの触れ合いを楽しんでいる。

  桜ヶ丘中学校ではこれまで修学旅行と言えば東京方面だったが、同じ都会よりも農村交流の方が子どもたちにとって新鮮な体験になるのではないかと4〜5年前から「野外活動〜岩手・秋田方面の旅」へと切り替えた。

  生徒たちは3台のバスに分乗、宮澤勝教頭先生を団長に8人の先生たちと共に学校を旅だって24日は岩手県の平泉や盛岡、遠野、花巻を見学し、田沢湖高原のホテルに泊まった。そして25日は季節の郷や周辺の農家に分散、アスパラガスやほうれん草の収穫、午後からは田植えを体験した。

  「季節の郷」は角間川町字木内、農業・古谷恭子さん(47)が経営する農家民宿。都会の人たちに「農業体験を楽しんでもらえる田舎の別荘にしたい」と自宅近くの県道沿いに5年前に新築した。

  中学生たちは古谷さんの夫・久治さん(53)らの出迎えを受けると「農業のことは良く分からないけど、一生懸命頑張るのでよろしくお願いします」と元気にあいさつ。生徒たちは「季節の郷」と古谷さんの自宅に宿泊することにし、男女2班に分かれた。

  古谷さんの自宅を訪れた女の子たちは「家が大きい」と声をそろえて驚き、「田植えが楽しみです」と明るい笑顔を見せた。迎えた久治さんは自分のお孫さんを見るような優しい笑顔で「まず休め」と家の中に入れ、家族がお茶をサービスした。「気取らずにありのままで迎えるだけだ。気遣った相手も緊張するべ」と久治さん。

  生徒たちは農道で軽トラックの荷台に乗ったり、あぜ道を歩いてカエルを見つけては大はしゃぎ。そして古谷さん宅の畑でアスパラガスを収穫。高さ30〜40センチほどに成長したアスパラガスを手にすると「ポキッ」と小気味よい音を立てて折れる。その音を聞いても「ワーッ」と喜ぶ。「昼にはそのアスパラガスをゆでて食べるべ」と久治さん。

  そして昼食を取っていよいよ田植え。古谷さん宅では手植え用にと10アールの田んぼを用意して、準備を整えていた。水が引かれた田んぼ。生徒たちはその田んぼに入るのを本当に楽しみにしていたようだった。嬉しそうに裸足になると「ワー」「キャー」と歓声を挙げながら田んぼへ。泥が足を引っ張るのも嬉しいようで再び「ワー」「キャー」。

  そして苗の束を手に腰を曲げながら田植えを始めた。古谷さんたちは子どもたちの様子を見守りながら畦から苗を投げる。顔に泥が飛ぶ。それも子どもたちには笑いのタネになるようで歓声が上がる。

  30数人の生徒たちの中でトップを切って田植えを終えた二階堂慎也君は「大変でしたが、足が冷たくて気持ち良かった」と答えた。そして古谷さんたちの真似をして仲間たちに苗を放り投げては喜んだ。古谷さん宅では田植え後も豆畑に案内、トラクターに乗せて再び土に触れさせ、「今夜はこの子たちと一緒にカレーライスを作って、楽しみたい」と目を細めた。