市民もビックリ

カルガモ親子14羽

大仙市花火通り商店街を散歩(5月30日・火)
 

  少し古いが〃カルガモ親子〃の話題を─。27日朝9時ごろ、大仙市大曲の花火通り商店街に面した「いとう理容店」前をカルガモの親子14羽が、ヨチヨチと歩いているのを散髪に来ていたお客さんが見つけた。店の前にちょこんっと座っている姿に最初は、「あれ!。ネコかな」とお客さんもお店のご主人の伊藤茂雄さん(62)も思った。ところが、スクッと立ち上がって歩き出したのを見たら親ガモで、その後をぞろぞろとヒヨコのような小ガモが付いていく。

  その姿に「アッ、カルガモだ」と伊藤さんらは気がついた。表に出るとカルガモの親子は直ぐ隣の中野商店のシャッターの開いている部分をかいくぐって、シャッターとガラス戸の間の隙間に身をひそめた。

  カルガモといえば以前、皇居のカルガモ親子の〃引っ越し〃で全国的に話題になった。それにしても商店街のど真ん中を散歩するカルガモの姿には伊藤さんも驚いた。中野商店のお店の間に身をひそめたその親子を見守りながら、車にひかれてもかわいそうと思案。偶然にもパトカーが通ったのでお巡りさんにも相談。しかし、警察官もさすがにカルガモの扱いには困った。結局、親鳥を外に出して川に誘導したら子ども達も付いて来るだろうと側に寄ったら、驚いた親鳥が飛び立ってしまった。

  伊藤さんは秋田市の大森山動物園にも連絡して相談。動物園では人がいる限り、警戒して親鳥は近寄らないはずで、小ガモたちを近くの川に放したら親鳥も戻って来るかもしれないとアドバイス。中野商店の中野清貞さん(79)から段ボール箱を貸してもらい、13羽の小ガモを保護。そして250メートルほど離れた丸子川へと放鳥した。その間、親鳥は上空をグルグル回って見守っていたという。

  一時間後、伊藤さんの息子さんが丸子川へ行って様子を見たが、カルガモの姿は見えなかった。「ネコが心配だったが、放した周辺を見ても襲われたような様子がなかったからきっと無事だと思いたい」と話す。

  伊藤さんは「思いがけない珍客。花火通り商店街だが、これじゃカルガモ商店街に名前を変えたい」と笑う。隣の中野さんも「本当に思いがけない、可愛いお客さん達でした」とほほえむ。

  本紙に「野鳥散策」を寄せている鈴木三郎さん(北楢岡)は「皇居のカルガモのように都会では池など水辺近くの植え込みで繁殖する。川だと増水する可能性もあって、そこで子育てするはずはなく、おそらく商店街のどこかの庭にある池で繁殖し、成長してきたので川に向かおうとしていたのかもしれない」と話す。