大仙市安管事業主研修会

フジテレビの黒岩さんが講演

地域再生のマグネットは「らしさだ」を強調(11月3日・金)

  大仙地区安管事業主研修会(大和昌平会長)が2日、大仙市花館のシャインプラザ平安閣で開かれ、フジテレのニュースキャスターで国際医療福祉大学客員教授の黒岩祐治さんが「どうなる日本!」と題して講演した。

  安管事業主会は、車両5台以上、マイクロバス1台以上を所有している事業主で構成されている。大仙警察署管内では477事業所が加盟している。

  この日の講習会には約150人の会員が参加。始めに大仙署の三浦稔交通課長が「最近の交通情勢」について説明。三浦課長は先月24日に大仙市大曲金谷町の交差点で、82歳の男性が運転する軽ワゴン車に78歳と51歳の女性がはねられ、78歳の母親が死亡した事故や31日未明、美郷町の69歳の男性が自転車ごと側溝に転落して死亡した事故などを挙げ、「今年に入っての人身事故は約400件、物損事故1500件で、死亡事故は5件だ。昨年に比べ交通事故での死亡者は8人少ないが、高齢者の事故死が多い」と警告。そして「これから12月に向かって忘年会シーズン。飲酒運転の徹底防止に力を入れてもらいたい」と呼びかけていた。

  続いて黒岩さんが講演。黒岩さんは1954年、神戸市生まれ。早稲田大学卒業後、フジテレビに入社し、政治部、社会部記者として活躍。ニュースキャスターとなってからは救急医療キャンペーンを手がけ、救急救命士誕生の切っ掛けを生んだ。

  黒岩さんは9月20日に誕生した安倍晋三内閣は「日中、日韓首脳会談の成功、そして北朝鮮の核実験が追い風となって、天下分け目の戦いとなった10月の大阪、神奈川での衆院補欠選挙で勝った」などと解説。

  そして日本の再生、地域の再生にはマグネット(磁石)のように人を引きつける力が必要だとし、「日米関係は戦後、未来志向で作られてきた。しかし、中国は国民に反日教育をしてきた。それでも中国人は戦後、日本の成長のすごさに驚き、憧れてきた。その憧れがマグネットだ。しかし、今の中国の若者は日本はアメリカの顔ばかり見ていると、マグネットを感じなくなって、あの反日デモが起きた」と述べた。

  そして「海外の人は日本の古都・京都に憧れたが、その京都も軍艦のようなビルがあちこちに建ち、古都らしい景観がなくなった。日本は調和と融合の世界が魅力だったが、調和が崩れ、ビルという欲だけが出て京都はマグネットを失った」と訴えた。

  そうした中で黒岩さんは「長引く不況で温泉からは団体客が減り、個人相手の商売となった。熊本県の黒川温泉もそうしたことでさびれ、客が来たら旅館主がビックリするような状態だった。それを何とか再生しなければと話し合った。再生には若者、よそ者、バカ者の3つの要素が必要だ。温泉の人たちは風呂バカとよそ者と出会っては『教えてくれ』と学び、山と川しかない温泉を客の視点で演出することを試みた」と述べ、「いかに客が感動し、はまるかに工夫し、ガードレールでさえ茶色にしたり、場所によっては木を使うなど黒川温泉らしさを徹底した。その温泉に感動した人たちはリピーターとなり、さらに口コミで評判が広がり、それがマグネットとなって人を引きつけた」と強調した。

  また瀬戸内海を渡る鳴門大橋を例に挙げ、「地元の人たちはこの橋の完成で神戸や阪神から多くの人が来てくれるだろうと期待した。確かに最初は多くの人が来た。しかし、最後は地元から人が出ていくばかりのストロー現象を生んだ。便利さが地域を再生するわけではない。その地域らしさを大事にすべきであり、それがマグネットだ」とし、秋田には仙北市田沢湖の乳頭温泉や角館町の武家屋敷など人を引きつける「魅力の宝庫」があると訴え、その眠っている磁力を生かすべきだと締めくくった。