国指定名勝「池田氏庭園」

4年かけて洋館補修工事へ

11、12の両日、庭を特別公開(11月10日・金)
 

  国の名勝指定となっている大仙市高梨の「池田氏庭園」内にある洋館の修復工事が進められている。洋館は1922年に完成した県内初の鉄筋コンクリート造り。完成から84年も経過しているため建物は劣化し、雨漏りもしていた。このため保存していくには早急な修復が必要と市では今年度から4年計画で修復工事に着手した。

  洋館は2階建てで延べ床面積258平方メートルの大きさ。1階は図書庫、閲覧室、玉突き室(ビリヤード)、食堂兼音楽室からなり、2階は屋上庭園(バルコニー)、食堂、図書庫、閲覧室、広間からなっている。また、内装の壁紙は国会議事堂に使われていたものと同じ金唐革紙(きんからかわかみ)が使用されている。図書庫は地域住民のために開放し、知育の場として利用されたという。

  今年度の工事は洋館内部の解体と建物の補強工事で、約4817万円の事業費ではりま建設大仙支店が請け負い、財団法人・文化財建造物保存技術協会の工事管理の下、慎重に解体作業が進められている。

  今回の工期は07年3月20日までだが、今後も調査しながらの作業のため、修復が完了するのは4年後になるという。栗林次美市長は「大仙市の貴重な文化財だけに、修復までに時間はかかっても大切に保存したい」と話す。

  池田家庭園は11、12の両日午前9時から午後3時半まで特別公開される。庭園内の約70本のモミジは今、紅葉が真っ盛り。洋館は工事のため、覆いがかぶされているが、庭園そのものは夏とは違った趣を楽しめる。また、今年度の環境整備事業として笠の直径が4メートルもあり、国内最大級の雪見灯籠のある池の浚渫(しゅんせつ)工事も行われた。これによって腐葉土の下に隠れていた玉石や池の水際を飾っていた州浜も現れ、往時の庭園の景観もよみがえり、観覧に新しい楽しみも増えた。見学には整備協力金として1人200円の入場料が必要。洋館は完成後、その内部を公開する予定。