玉川でのサケ漁とサケ汁堪能
ふ化場で小さな生命誕生のドラマも学ぶ(11月11日・土)
| 玉川でウライ漁で捕獲されたサケを見学する子どもたち。 | 市営ふ化場でサケの採卵と受精作業も見学。 |
イベント・リレー「雄物川のサケ」の第2弾、「玉川のウライ見学とサケ汁試食会」が11日午前9時から、大仙市花館の玉川河川敷で行われた。イベント・リレーは自主団体と地域住民、行政が連携して企画したもので、先月22日の「大仙市秋の稔りフェア」ではサケのつかみ取りが行われた。
今回は抵抗板式魚止め「ウライ」という装置を使って玉川で行われているサケ漁と市営ふ化場でのサケのふ化作業、そしてサケ汁を味わって、サケ漁の歴史と文化、地域の自然の再発見につなげようと花館地域いきいきビジョン策定事業会議と雄物川鮭増殖漁業生産組合が企画した。そして花館小学校の子どもたちと保護者ら約200人が参加した。
あいにくの雨だったが、一行は10月3日からサケ漁が行われている玉川橋下の右岸に集合。開会式でいきいきビジョン策定事業会議の小山誠治会長は「皆さんは4年前にこの玉川へサケの子どもを放してやった。そのサケは雄物川を下り、日本海、太平洋を横断し今、故郷へ帰ってきた。そのサケ漁とふ化作業を見学し、さらにサケ料理を味わい、地域の自然と文化を次の世代に伝えて行って下さい」と呼びかけた。
栗林次美市長も「大曲地域でのサケの放流とふ化事業は、明治28年から始まった。サケは川の水がきれいでないと故郷へは帰って来れない。今日はあいにくの雨だが、サケは雨が降っても、雪が降っても川を上って卵を生みにくる。そのサケの姿を観ながら川やサカナ、環境の問題を考える一日にしたい」と述べた。
子どもたちは川に仕掛けられた通路を歩いて、産卵のため生れ故郷の玉川へと戻って生け簀の中に入ったサケの大きな姿を見つけ、「オーッ!。すごい」と驚いていた。そしてバスで市営ふ化場へと移動し、ふ化場職員から実際の採卵と受精作業を見せてもらった。「メスのお腹には3000粒もの卵が入ってます」とふ化場の三浦正人さん。鮮やかなオレンジ色の卵がお腹から絞り出されると再び驚きの声を挙げながらも、受精を終えて20日ほど経って目玉が誕生した卵を観て、自然の不思議さや生命の誕生のドラマに目を輝かせていた。
卵から生れたサケの稚魚は同ふ化場で飼育され、体重約1グラム、体長5センチほどまでに成長すると再び玉川に放流される。そして3年から5年後には体重4キロ、体長60センチから80センチの堂々としたサカナに成長して故郷の川に産卵のため戻ってくる。子どもたちはそうしたサケの回帰の物語に耳を傾け、再び玉川のサケ漁の現場に戻ってサケのつかみ取りやサケ汁、それに醤油漬けされたイクラ丼を楽しんだ。
イベント・リレー第3弾では北東北地域連携軸フォーラムin大仙として18日午後1時から、大曲仙北広域交流センターで「雄物川のサケ、今とこれから」と題したシンポジウムが開かれる。北東北地域連携軸構想推進協議会、フォーラム山・川・海、雄物川鮭増殖漁業生産組合が実施するもので、入場は無料。
シンポジウムでは、鹿児島大学名誉教授の松田恵明氏が「食卓のサケはどこから?」と題して、日本魚類学会自然保護委員の杉山秀樹氏が「雄物川のサケは今」と題して講演。そして秋田大学講師、ヨハネス・春美・ウィルヘルム氏をコーディネーター、雄物川鮭増殖漁業生産組合の三浦尚氏をパネリストにディスカッションに入る。終わってサケ料理の試食会も。