東北公益文科大、2教授
老化の予防と自分も人も大切にする社会をテーマに講演(10月27日・金)
大仙市太田の地域づくり研修会「第2回東北公益文科大学公開講座」が26日、太田文化プラザで開かれた。主催者の太田総合支所では、学生と地域が協働して「大学まちづくり」を進めている山形県酒田市の東北公益文科大学の教育方針こそ大仙市の目指すものと7月から、太田地域協議会と地域自治組織連絡協議会と共催で同大学と交流を深め、9月には同大の小松隆二学長らを招いて第1回目の講座を開いている。2回目のこの日は太田地域だけでなく、協和などから220人の参加があった。
今回は同大のメディアセンター所長で、山形県テクノポリス財団生物ラジカル研究所医学薬学研究部長の平松緑教授が「老化と生活習慣病の原因とその予防」と題して、日本教育学会員の三原容子教授が「自分も人も大切にする社会をつくるために」をテーマに講演した。
平松教授は通常の酸素に比べて著しく化学反応を起しやすく、生体内での生理現象に関与し、細胞を傷つけ、老化の一因をつくるとされている「活性酸素」を主なテーマに「老化は活性酸素が体内で作られることで進み、がんや心臓、脳卒中など生活習慣病を招く」と警鐘。さらに「タバコから出る副流煙には何万種類もの活性酸素が含まれている。タバコを吸っている人はいいが、その隣になった人はたまったものではない」と注意、「奥さまや子ども、お孫さんを愛しているなら家の中でタバコを吸うのは止めるべきだ。血圧もあげる」と愛煙家には耳の痛いことをズバズバ。
そして健康のため、1年に1度は血液検査を受けるべきだし、紫外線からも活性酸素が出ており、それが原因でシミとなるとし、畑仕事をするときは帽子に長袖のシャツ、そして手袋をするべきだと指導も。
最後に活性酸素を消去するにはビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどを含んでいる緑黄色野菜、果物、赤ワイン、緑茶、黒大豆、キノコ、海草、それに青い魚としてマグロやサバ、イワシ、さらに赤タマネギ、赤サツマイモを紹介。同時に食育を通じた心身の健康づくりとして「おじいさん、おばあさん、家族みんながそろっておしゃべりし、楽しく食事しよう。おじいさん、おばあさんは野菜の栽培などを子どもに教えることでエネルギーをもらい、老化防止にもなる」と締めくくった。
続いて三原教授は「人を大切にすることは簡単ではないが、自分を犠牲にしてまで、世のため、人のためという考えは慎重であるべきだ。ただ、人間である限り、すべての人がかけがいのない存在である。そして人には怒る権利もあるし、怒ることも大事だ」などと話ながら、社会は金持ちと貧乏人、正職員とパート、上司と部下など強い立場の人と弱い立場の人があり、「足を踏まれても文句を言えば、生意気だ、従順じゃないと批判されるため、痛みを我慢しなければいけない」と耐えている矛盾もあると指摘。
そうした状況を変えるには「人間なんだという気持ちを表現しなければならないが、相手を傷つけてしまってはいけない。だからその間に入って、応援してくれる人が必要で、その応援者は本から学ぶ知識でもある」と知識を身につける大切さを諭した。そして「コミュニケーションで大事なのは辛いと思っている人の声を真剣になって聞く耳を持つべきだし、子どもも親が聞いてくれる雰囲気を持っていると安心して相談してくれる」と相手の立場になって考えることこそ公益につながると訴えた。
会場からは「家族みんなで楽しく食事することこそ大事だとのお話には大賛成」などの声も挙がって、二人の講話に大きな拍手が送られていた。