県内初の「市場公募債」発行へ
有利な金利で学校給食センター建設に参加(9月7日・木)
あなたの大切な資金を大仙市のまちづくりに生かしてみませんか─。大仙市は内小友中沢工場団地に建設中の仮称「大曲南外学校給食センター」の建設資金として、市民や法人などを対象に住民参加型の「市場公募債」を発行することになった。発行額は3億円で、06年10月又は12月入札の5年利付国債の平均利回りのいずれか高い方の小数点以下第3位を切り捨てし、0.1%を上乗せしたものを利率とする。7日の定例記者会見で発表したもので、市によると一部金融機関の300万円未満の5年ものの定期預金の利回りは年0.55%だが、8月8日の国債落札利回りは1.341%だった。仮にこの利回りだとすると、小数点以下第3位を切り捨て、プラス0.1%の利子が上乗せとなるため、年率は1.44%とかなり有利な預金となる。
地方債制度はこれまで国の資金や郵便局の簡保資金など公的資金に依存していたが、01年度からの制度改革で市場から直接、資金を調達する方法へと大きく変わってきた。その一つに地方債を起こす自治体が、その責任で市場から資金を調達する方法として「住民参加型市場公募債」の制度も誕生。県内では秋田県、岩手県、青森県が共同で発行している「北東北みらい債」があるが、大仙市としても今回の学校給食センターの建設に向けて市民の行政参加を促す一助になればと、県内市町村では初めての「公募債」発行に踏み切った。
市債の名称は「だいせん夢未来債」とした。合併時のまちづくりの基本方針として、新市の将来を「おおきなせなかに夢を乗せ、未来(あす)に羽ばたく元気なまち」と定めたことから、未来に向かって夢のあるまちづくりを進めるための市債として、「夢」と「未来」を言葉を取り入れた。
市債の募集は11月6日から13日まで行い、購入機関は12月11日から15日までとし、12月22日に発行する。証券は発行せず、取扱金融機関の振替口座で管理するため、盗難や火災などでの証券紛失の心配はない。
償還方法は5年満期一括償還で、償還日は11年(平成23年)12月22日。発行価格は額面100円につき100円。購入限度額は1人(1法人・団体)あたり10万円以上から300万円まで。ただし、購入金額は10万円、20万円、30万円、50万円、100万円、200万円、300万円のいずれか1つ。利払い日は年2回(毎年6月22日と12月22日)。
購入対象者は市内に居住か勤務している個人で20歳以上か、市内に法人登録している法人・団体に限る。満期前に換金の必要が生じた場合は、取扱金融機関で換金できるが、売却時の市場価格によって、元本割れの可能性もある。取扱金融機関は秋田銀行(大仙市内の各支店)、北都銀行(同)、秋田ふれあい信用金庫(本店及び大仙市内の各支店)。
応募は市役所、各総合支所、公民館などに備え付けた「だいせん夢未来債購入申込書」に必要事項を記入し、返信用切手(50円)を同封の上、封書で市役所財政課へ申し込むこと。申込書は同市のホームページからもプリントできる。募集金額を超えた場合は、抽選で当選者を決定する。抽選会は11月28日午後2時から、本庁大会議室で行う。
仮称・大曲南外学校給食センターは昨年12月から着工し、総事業費は11億3660万円。市では合併特例債として約10億円を発行する予定だが、そのうちの3億円を今回の公募債で資金調達する。
栗林次美市長は「市民から直接、お金を借りることで市民からも行政への関心を持ってもらい、間接的に行政に参加してもらう意味合いを込めた。建設中の給食センターは単に給食を作るだけでなく、PTAや子どもたちが食べ物について勉強できるスペースも設けるので、大仙市全体の給食を考える拠点となる」と話した。
センターは敷地面積9158平方メートルあり、鉄骨造り2階建てで延べ床面積は2475平方メートル。1階は調理場、2階には食堂兼会議室、調理実習室、見学廊下などを配置する。調理の製造課程管理にはアメリカのアポロ計画で、宇宙食ん安全性を保証するシステムとして考案された「HACCP(ハサップ)」の概念を導入。調理台や床などは常に乾いた状態のドライシステムで細菌の繁殖を抑え、安全・安心の給食に努める。
完成後の来年4月からは、大曲・南外両地域の小・中学校14校に1日約4000食を供給する。