大仙市9月定例議会

5議員が一般質問

イオン、受け入れざるを得ないと市長(9月13日・水)

   大仙市の9月定例議会は13日、本会議を再開、佐藤隆盛(市民クラブ・仙北)、大野忠夫(新生会・神岡)、斉藤博幸(同・協和)、石塚柏(同・大曲)、杉澤千恵子(公明党・大曲)の5市議が一般質問を行った。その中で栗林次美市長はイオンの「大曲ショッピングセンター」進出に関して「開発行為の許可権限は今年4月に県から市へ移譲されたが、今後出店までに必要となる手続きは用地や道路、消防水利、給排水施設などに関する協議で、大規模小売店立地法による手続きも騒音・交通・廃棄物対策などに限定されており、法律上の規定からも私自身が(進出を)拒否するわけにはいかない。ただ、大型資本が入ってきて地域経済がないがしろにされては困るので、様々な工夫を凝らして受け入れる側としてのハードルを高くした市政運営に努めたい」と述べた。農用地区域からの除外が認可され、農地転用の大臣許可及び市に対する開発行為許可についても要件が満たされているため、地元経済の影響の深刻さには理解を示しながらも受け入れざるを得ないとの考えを示したもの。石塚議員の質問に答えた。

  一般質問に対する当局の主な答弁は次の通り。

  ◇国の農地・水・環境保全向上対策支援事業について=この事業は担い手不足や高齢化で荒廃した農地が増大し、地域の農業者だけでは農地などの資源を維持管理することが困難なことから、農業者以外の多様な取り組みで、地域全体で資源の保全を実施するもの。地域ぐるみでの共同活動は地域を活性化する上で有効な手段であり、過疎問題を抱える本市としても重要な事業として推進したい。

  そのモデル支援実験事業として選定された協和の「沢内地域資源保全隊」は農用地面積28.4ヘクタールを活動範囲に、基礎部分の共同活動として用排水路1万4720メートル、農道5400メートルの点検・維持管理、さらに景観形成・生活環境保全のテーマを選択し、転作田でのヒマワリの植栽、農道部分に散策者が楽しめる花の植栽、景観阻害要因となる雑木の伐採などを実施している。

  その組織は農業者を中心に自治会、婦人会、老人クラブの非農業者団体、水利組合、土地改良区やJAで構成されている。この対策に向けた財政支援を東北市長会の決議事項として国に要望しており、農業の持続的発展のため、積極的に推進したい。

  ◇防犯灯、街灯について=8月末現在、大仙市全体での防犯灯の役割を果たしている街路灯は9250基、道路照明灯の設置数は753基の計1万3基となっている。防犯灯は夜間における犯罪の防止と住民の安全を図るためのもので、街路灯は夜間における交通事故を防止するため、交通量の多い道路や交差点、曲がり角などに設置する照明灯だが、市としては区別しないで街路灯として管理している。

  本年度の設置要望数は街路灯94基、道路照明灯4基の計98基で、要望カ所の現地調査した上で、緊急性を考慮しながら8月末までに街路灯19基を設置した。今後、街路灯39基、道路照明灯4基の計43基を設置する予定だ。

  ◇各総合支所の空き室の実態と活用計画は=各地域協議会や総合支所内で検討し、町長室は応接室に、議員控室は地域協議会の部屋に、委員会室は会議室や資料・文書保管室、相談室、図書室などに活用している。また、10月上旬に健康増進センター西仙北分室が西仙北総合支所に移転し、3階の議員控室を活用し、乳幼児健康診察などに使う予定だ。議場については会議室やビデオシアターとして利用している地域もあるが、内部改修工事に経費もかかることから、そのままの状態になっている地域もあり、引き続き有効利用について模索したい。

  ◇豪雪による民有林の被害について=大仙市の調査では被害区域面積は約260ヘクタール、被害額としては約1600万円で、協和地域が最も大きな被害を受けている。森林機能の回復を図るための作業に取り組み、国・県への助成も働きかけているが、市としても山林の機能が早急に図られるよう林道や作業道の整備に要する補助対象事業を要望している。
  ◇協和統合小学校について=通学の安全と利便性の確保については、バス停の位置や安全なバス待合スペースの確保などをバス会社とも協議し、バス路線となっていない地域については、現行通り市のワゴン車の運行を継続したい。

  廃校となる学校の活用に関しては、地域住民の意見や要望も伺いながら検討したい。民間の介護施設団体からの問い合わせもある。荒川小は08年度に解体するが、他の学校は埋蔵文化財の収蔵・見学施設、社会体育、民俗資料館、災害時の備蓄倉庫などもあり、その活用について協議したい。

  ◇財政健全化について=北海道夕張市が自治体の倒産に当たる財政再建団体になると表明したことは、会計操作の不透明さと巨額な借金と赤字を隠していたことが問題の本質だった。短期の借入である一時借入金の乱用と過剰な投資に加え、ヤミ起債の借入などの不正な自治体運営で、市民の信頼を大きく損ねた。こうした事態を招くことなく、財政の透明性を確保するためには積極的な情報公開と説明責任を果たさなければならない。

 ◇大仙市全体の支払い金利は年間どのくらいか=05年度末までの起債の元金残高は1058億9200万円で、利子総額は207億500万円、合計で1265億9700万円となっており、06年度に支払う利子分は22億9400万円だ。政府資金の中には7.4%という高利率なものもあり、負担を少しでも軽くするため、低利に借り換え可能な場合は積極的に借り換えし、市場金利レートに目を光らせ、金融機関と連絡を密にし、市債管理を行いたい。

  ◇DV(ドメスティック・バイオレンス)相談の実態と今後の対応について=DVに関しては福祉事務所に相談員を配置している。05年度は5件の相談があり、今年は8月末現在で6件となっている。内訳は夫の身体的暴力が7件、精神的暴力3件、妻の精神的暴力1件で、施設に保護されたケースは3件ある。一方、県配偶者暴力相談支援センターの県仙北地域振興局での相談件数は05年度で31件だった。

  DVに対する問題意識はまだ低いことから、地域の事情に精通している民生委員などの研修会を行い、DVへの理解を深め、被害者が気軽に相談し、支援を求めやすい体制づくりを県女性相談所などと連携を深めながら推進したい。

  ◇父子家庭への支援策について=母子世帯に対しては国から児童扶養手当が支給されているが、父子家庭に対しては離婚後、子どもを母親が引き取る例が多いことや男性は父母と同居する世帯が多く、経済力があるとの見方から、制度は整備されてない。

  本市では05年8月1日現在での父子家庭は203世帯で、うち父子のみの単独世帯が39となっている。ひとり親家庭に対する支援策としては、大仙市独自の施策として父子手当を所得制限なしの年額1万円を支給している。しかし、もっと充実させなければいけないと考えており、07年度に向けた課題として取り組みたい。