06年消防年報発行
火災は減少、救急活動は大幅増(9月28日・木)
大曲仙北広域消防本部(里見喜代治消防長)では「06年消防年報」を発行した。消防組織、消防車、救急車、救助工作車など機動力から昨年1年間の火災統計、救急業務の出動状況、防火のための予防活動、消防団員数などをまとめたもの。広域消防本部は1972年(昭和47年)、当時の14市町村が広域市町村圏組合を結成して、その広域事業として発足した。当時の人口は17万5571人だった。その後、04年(平成16年)11月11日には千畑町、六郷町、仙南村が合併して美郷町へ、翌05年3月22日には大曲市、神岡町、西仙北町、中仙町、協和町、南外村、仙北町、太田町の8市町村が合併して大仙市へ、そして同年9月20日には角館町、田沢湖町、西木村が合併して仙北市となり、現在は大仙市・仙北市・美郷町の2市1町で運営している。06年4月1日現在の人口は15万1011人と、発足時より2万4560人の減となった。全体の世帯数は4万7938となっている。
消防組織は大仙市大曲栄町の消防庁舎に消防本部と大曲消防署が置かれ、北出張所(花館)、東分署(太田町)、南分署(美郷町)、西仙北分署(刈和野)、協和分署(協和)、南外分署(南外)、神岡分署(神宮寺)、角館消防署(仙北市角館町)、田沢湖分署(田沢湖)、中仙分署(北長野)、西木分署(西木町)からなっている。
職員数は248人で、平均年齢は43.6歳。消防車両は消防車17台、はしご車2台、化学車1台、救助工作車2台、救急車11台、広報連絡車11台の計44台となっている。
統計によると昨年1年間の火災は60件で、前年の81件から21件減少した。林野火災が2件増加したほか、ヘリコプターの墜落での火災が1件あった。建物の火災は38件あり、車両火災も6件あった。建物火災で59棟が焼損した。火災による損害額は1億2186万円で、前年より1億7365万円減少した。火災1件当たりの損害額は約203万円となる。地域別では大仙市大曲が19件と最も多く、次いで中仙7件、仙北市田沢湖6件だった。
火災での死者は1人で、前年に比べ6人減った。出火原因で最も多かったのはたき火やゴミ焼き、そして電気関係、ストーブの取り扱いの不始末でそれぞれ6件あった。放火も4件あった。また、落雷や煙突、天ぷら鍋からの出火もあった。
住宅火災16件の出火を分析すると居間の暖房器具からの出火が3件、電気器具1件あった。寝室ではタバコの不始末が1件、不明1件となっている。台所では天ぷら鍋2件あった。風呂釜からの出火も2件あり、スプレー缶からの出火も1件あった。
救急車の出動状況は4864件で、昨年の過去最大件数をさらに453件上回り、過去5年間の通算で1101件もの増加となっている。1日当たりの出動は13件、人口割では31人に1人、世帯割では10世帯に1人が救急車で搬送されていることになる。
救急業務の主な内訳は、急病が3144件と全体の65%を占め、一般負傷605人で12%、交通事故472人、10%、病院からの転院441人、9%だった。自損行為、いわゆる自殺を図ろうとして救急車で搬送されたのは68人あった。
救急車が現場に到着する時間は全国平均では6.4分だが、旧大曲市内だと6.1分、大曲仙北では7.7分だった。救急活動の中で、心肺停止状態で除細動や気道確保、静脈路確保など高度救命処置を受けたのは242人で5%となっている。
予防関係では管内での中高層建築物は12階建てが大仙市、仙北市でそれぞれ1件、11階建ても両市で1件、そして3階建て以上の建物は計462件となる。主に大仙市と仙北市に集中している。同本部では不特定多数の人が出入りするスーパーや病院、ホテル、老人福祉施設、学校、それに重要文化財などの防火のため、立入検査も実施しているが、その対象物は5973件あり、昨年は延べにして855回の検査を行っている。
管内の国指定重要文化財は大曲字古四王際の古四王神社と仙北市田沢湖生保内の草なぎ家住宅の2件ある。また仙北市角館町は重要伝統的建造物保存地区として国選定文化財となっている。さらに角館町の青柳家と岩橋家、松本家の武家屋敷、それに大仙市協和の唐松神社奥殿、仙北市西木町の大国主神社本殿・山門が県指定文化財となっている。
消防団は定員2938人に対し、2492人で充足率は84%。消防団員の補充が今後の課題となりそうだ。(本紙から=草なぎ家の「なぎ」の字は弓偏に剪の字を当てたものです)