寺田知事、大仙市で意見交換会
子育て教育税への〃逆風〃は吹かず(4月24日・火)
子育て教育税に関する県民からの意見を聞こうと、24日午前10時から大仙市の仙北ふれあい文化センターで「知事と語ろう『秋田の子育て・教育』県民フォーラム」が開かれた。県民に新たな負担を求める子育て教育税に関しては県議会や県民からも反対の声が多く出ているが、この日のフォーラムでは県への逆風は吹かず、「生活は貧しくても子育てや教育への負担は惜しまない。議会を説得するよう頑張ってほしい」との援護射撃さえ出た。
フォーラムには約200人の県民が参加。県からは寺田典城知事、知事公室の佐々木誠次長、教育庁の菊谷一教育次長らが出席した。最初に県側が「子育て支援と教育充実を推進する将来ビジョン案」を示し、目指すのは「子育てと教育環境が最も優れたふるさと創りを進め、県の発展につなげることだ」と訴えた。
そのため▽1歳以降の幼児の保育料の半額助成や就学前の子どもの医療費の自己負担分の半額助成など「すこやか子育て支援事業」▽3人以上子どものいる世帯の大学進学者に奨学金を貸与する「すこやか奨学金貸与事業」▽一時保育・子育てサポートなどへの託児や親育て講座への参加を利用券で支援する「在宅育児支援バウチャー事業」▽少人数学習推進事業▽障害を持つ子どもや外国人の子どもがいる場合のサポート職員を配置する「みんなで創る特別支援教育推進事業」など8つの事業をメニューとして挙げた。
しかし、これらの事業を実施するには年間56億円が必要で、行政改革や徹底した財政運営の工夫でも年間約32億円が不足するため、25億円は県民に負担をお願いしたいと訴えた。
そして寺田知事は「子育てと教育を安心してやっていくシステムをつくるには金がかかる。そのために県も行革を進めていくが、年金生活者を除いたある程度所得のある人には負担をお願いしたい。県が強くなるということは子どもがいることと、シッカリした子育てができることだ。時代のニーズにあった教育をしたい」などと訴えた。
意見交換では「少人数学習の推進と学校の統廃合は矛盾しないか」「高校の統廃合で地域の学校に入れないことが不安だ」「高齢化社会であり団塊世代のマンパワーを子育てに生かし、ボランティアを点数にしてそれ介護保険料に還元するなどの方法はどうか」「お金でなく、子育ての悩みを聞いてもらったり話し合える場がほしい」などの声が多く、子育て教育税の導入に真っ向から反対する意見はなかった。また、病気の子どもにも対応できる幼・保育園の増設を求める要望もあった。
知事や県側は新税の負担については「使途のしっかりと見える遣い方をしたい」と強調し、子育てに高齢者のボランティアを求める意見には「具体的な方法を検討したい」と述べた。さらに「子育ての悩みを話し合える環境にするには地域でネットワークも必要だ。一人で悩まず、みんなで悩めるような地域社会を目指したい」と訴え、県の公式ホームページ「美の国ネット」の子育て支援ページを充実させ、「県民の子育てのよりどころとなるよう考えたい」などと答えていた。病気の子どもに対応できる幼・保育園の増設に関しては「経営コストの課題もあるが、設置促進を検討したい」との答えがあった。