大仙市の古四王神社

ライトアップして見学会

地元住民団体がボランティアで案内(8月16日・木)

  大仙市の東大曲小学校学区をエリアとした住民グループ「曲陽会(冨樫公一郎会長)」では14、15の両日、同市大曲字古四王際にある国指定重要文化財「古四王神社」の見学会を初めて開いた。2日間ともライトアップされ、見学に訪れた人たちは437年も前に建てられた小さな社(やしろ)の歴史の重みと幻想的な美に魅せられていた。曲陽会によるとお盆の帰省客もあって、地元だけでなく遠くは新潟県からも、そして秋田市や横手市、美郷町などから合わせて109人の見学があったという。

  同会では旧大曲市が推奨した住民活動支援事業「地域いきいきビジョン」に呼応し、地域の宝である古四王神社への理解を深め、尊敬を持って見守っていくことこそ大切な保存活動につながると同神社の学習会を開催、その成果として今春3月に市と協働で同神社のボランティアガイド・マニュアル「地域の宝  重要文化財『古四王神社』」を発行した。それが大きな反響を呼び、現地での説明会開催の要望が多数寄せられたことから今回の見学会の開催となった。

  会員22人はそれぞれ案内説明、来客誘導・駐車整理、接待などの役割を決め、2日間とも午後2時から見学会を開催。日没後はライトアップした。案内役は、5人から10人ぐらいの参観者を迎えては本殿へと誘導。「本殿は元亀元年(1570年)、この地方の領主戸沢氏、奉行冨樫氏の下で、戦火からの守りと領民の平和な暮らしを願って建てられた」「昭和5年の大修理の時、軒の組物の中から出た墨書から飛騨(岐阜県)古川村の大工・甚平衛によって建てられたことが分かった」などと概要を説明。そして鳥が飛び立つような形の屋根の反りの美しさ、その構造には雪の重さにも耐えられるような工夫も凝らされていること、さらにクギを一本も使わず、パズルのように組み立てた組物の精巧さ、本殿入口の向拝に飾られた菊の浮き彫りや鴛鴦(おしどり)を模した蛙股の見事さ、桟唐戸(さんからど)という入口の戸の作りの手のこみようなどを詳細に語って、見学者の関心を集めた。

  わずか1間四方の社殿。その小さな社に詰め込まれた匠の智恵と技に見学客は「大切な神社とは聞いていたが、近くを通り過ぎるだけだった。ライトアップされるとすごい重みを感じさせる建物だし、工夫を凝らした造りの精巧さにも驚きました」と感動していた。曲陽会では9月30日から始まる「秋田若すぎ国体」期間中も同神社の見学会を開催する予定。