大仙市教委の佐々木さん
教材用にと野鳥観察の鈴木さんのビデオをDVD化(8月27日・月)
| DVD化に向けて映像をチェックする鈴木さん(左)と佐々木さん(右)。 | ふるさとはっけんシリーズとしてDVD化される。 |
大仙市教育委員会神岡分室の社会教育指導員・佐々木昭元さん(75)は、趣味で覚えた映像編集技術を活かして「ふるさとはっけん」と題した小・中学生向けの教材をDVD化している。2年前から取り組んでいるもので、これまで野草をテーマにした「早春はな散歩」、地元の湯ノ台湿原に咲く草花を写した「湿原の妖精たち」、そして本紙に「野鳥散策」を掲載している鈴木三郎さん(60)=北楢岡=のサケを捕獲するワシの映像を元にした「いのちのいとなみ」など5本を製作。現在も鈴木さんの映像「カワセミ」の編集に取り組んでいる。
佐々木さんは元小学校長。現職時代から植物写真を趣味に35ミリカメラでその生態を撮っていたが、20年ほど前からはビデオ撮影も始め、デジタル編集機を買い求め、自分の手で編集を手がけている。
今回のカワセミは今年1月から7月にかけて鈴木さんが、雄物川右岸にある神宮寺中川原コミュニティ公園で撮ったビデオ映像。国交省湯沢河川道路事務所が公園内を流れる古川の護岸工事をする際に鈴木さんはカワセミが営巣できるようにとコンクリート護岸に穴を開けてもらえないかと提案。
古川にはオイカワやアブラハヤ、ウグイなどカワセミの餌となる小魚が豊富に棲息し、絶好の野鳥観察地だった。同事務所も鈴木さんからの提案を受け入れ、厚さ25センチのコンクリートの擁壁に直径6〜9センチの穴3カ所を開けた。カワセミは垂直に切り立った河岸に奥行き50センチから1メートルもの巣穴を掘って、その奥に産座スペースを設ける習性を持っている。
護岸工事は今年1月から行われ、鈴木さんはその工事を見守りながらカワセミを観察した。予想通りカワセミはコンクリート壁に穿たれた穴を気に入り、中に入っては奥の土をクチバシで掘って運び出した。その営巣活動から5月の1番子、7月の2番子の巣立ちまでを丁寧に撮影し、多くの決定的瞬間を捉えた。
撮影した映像は60分のビデオテープで30本にもなる。カワセミはコバルトブルーの美しい羽から「水辺の宝石」とか「空飛ぶ宝石」とも呼ばれ、大仙市の鳥にも制定されている。
佐々木さんは「ふるさとはっけん」シリーズの貴重な映像になると判断し、鈴木さんからそのビデオテープを借りた。7月からこれまで2カ月かけて多目的施設「かみおか嶽雄館」にある教育委員会神岡分室で編集作業を進め、15分の映像にまとめた。編集に当たっては「自然は人間の独占するものではなく、動物と人間の共存を考えるようにしたい」と心がけた。
カワセミの一生が分かるよう女性のナレーションも入れ、現在は鈴木さんと共に仕上げに向けて映像のチェック中。9月20日ごろまでにはDVD化し、希望する市内の小・中学校に教材として無料で提供したいと佐々木さん。また、9月19日午前10時からは嶽雄館での「おもしろ講座」で、今回編集した映像を中心に鈴木さんが講師となってカワセミを紹介する。興味のある方は「ぜひ」と同講座を主催する教育委員会神岡分室。
「ふるさとはっけん」シリーズの「カワセミ」の問い合わせは同分室(0187・72・2501)へ。