財政圧迫で2〜4%の削減を提示
組合の同意得られないまま議会へ内示(2月19日・月)
大仙市は逼迫する財政状況を緩和するには職員人件費の削減の協力を組合に求めるしかないとして、今月8日から同市職員組合(朝田司組合長・組合員756人)と、同市職員労働組合(井関由紀夫組合長・組合員125人)に給与の引き下げを求める交渉を進めていたが、両組合とも「生活給であり、財政上の理由のみでの賃金削減は納得できない」として拒否。結局、組合からの同意を得られないまま19日、06年度予算説明のため開いた議会全員協議会に人件費削減を内示した。
削減は本俸の2〜4%で、全職員を対象に4月1日から実施する方針。県も15日開会された2月定例議会で寺田典城知事が行財政改革の一環として7月から2年間、知事給料を20%、一般職の給料を5%削減したいと発表している。
同市は先月15日から07年度予算編成のため市長ヒアリングを実施してきたが、国の三位一体改革の影響で地方交付税は削減され、同時に合併による事業の拡大もあって、各部局から要求された予算と市当局の歳入見込み額には約52億円ものギャップが生れていた。このため当局は「このままでは赤字団体への転落も想定せざるを得ない厳しい状況」と両組合に対して「行政サービスも切り詰めていくが、職員からも人件費削減で協力を願いたい」と提案していた。
市当局の方針によると削減幅は主事・主任級で2%、主査から主幹級まで3%、課長・部長級4%、期間は3年間をめどとし、これによって年額1億4272万8000円の削減になるという。また、管理職手当は昨年4月1日から20%削減しているが、これもさらに3年間をめどに継続、これによって削減額は1814万7000円となる。同時に特殊勤務手当も50%削減、さらに時間外勤務手当も20%縮減する方針。
これらの実施による削減額は約2億円と試算され、市立大曲病院と水道局の職員分も含めると約2億771万円の削減と試算される。
市人事課の試算によると今回の引き下げが実施されると主事・主任級は平均年額5万2000円、主査・主席主査級で11万9000円、副主幹・主幹級で14万7000円、課長級で27万2000円、部長級は37万6000円の削減となる。職員給与はこれまで人事院勧告での引き下げはあったが、市単独での削減は旧大曲市時代も含め初めて。
一方、市長、助役、教育長、代表監査委員の特別職の給与及び議長、副議長、議員報酬についても引き下げを検討中という。
栗林次美市長は今回の職員給与の削減について「これまでも予算は相当、切り詰めてきたつもりだったが、今年度予算編成に取りかかった結果、歳入を確保できず、人件費の削減に協力してもらわなければならないほど追い込まれている自治体だと判断するしかなかった。財政調整基金をもっと取り崩すなどの方法もあったがそうなるとが来年以降、さらに惨憺たる状態になる。ボロボロになるよりも今のうちに少しでも協力してもらい、その上で老人施設の法人化や幼稚園、保育園の法人化で一般会計からの繰り出しを少なくするなど努力し、少しでも将来の財政構造の健全化に努めたい」などと語った。
これに対して両組合は「ラスパイレス指数から言っても大仙市の場合、国家公務員100に対して91.1%と低く、これ以上の引き下げは職員の生活設計にかかる問題で、妥結はできない。今後も当局との交渉を継続したい」と話している。