大仙市大曲新人音楽祭

60人が3部門で熱演

16人が予選を通過、明日の本選へ(1月6日・土)

  第19回大仙市大曲新人音楽祭コンクール(主催=大仙市、同市教育委員会)は6日、大曲市民会館と中央公民館を会場に予選の演奏会が行われた。コンクールには、国内外からピアノ部門20人、弦・管・打楽器23人、声楽21人の計64人のエントリーがあったが、この日の出場者はピアノ19人、弦・管・打楽器22人、声楽19人の60人だった。審査の結果、ピアノ部門から6人、弦・管・打楽器部門から5人、声楽部門から5人の計16人が予選を通過。明日7日午後0時半から大曲市民会館を会場に開催する優秀者演奏会(本選)でグランプリ(副賞30万円)を目指して熱演が展開される。

  新人音楽祭は、若い音楽家による演奏コンクールを実施し、将来性のある音楽家の発掘と育成を図ることで地方における音楽文化の振興と環境づくりを目指したいと、旧大曲市と同市教育委員会の主催で1987年に始まった。これまでの受賞者の中には海外コンクールで入賞したり、国内外でコンサート活躍している人も多く、大曲新人音楽祭は若手音楽家の〃登竜門〃として高いレベルにあると評価されている。

  主催者側では単なる音楽祭でなく、市民協働の運営を図りたいと一昨年からボランティアも募集。出演者の案内や接待のスタッフとして18人が応募し、協力した。さらに先月24日、京都での「女子全国高校駅伝全国大会」に出場した大曲高校陸上部保護者会の会員13人も、駅伝出場のため多額の寄付があったことにお返ししたいと運営に協力。このほか、練習会場に使ってほしいと自宅を提供してくれた市民もあった。また、「出演者の気持ちを花でリラックスさせたい」と2つの会場のホールには大曲華道会(栗林登会長)による生け花も飾られ、正月らしいムードを盛り上げた。

  演奏が始まると両会場には150人前後の小中学生、高校生、それに一般市民の音楽ファンが詰めかけ、演奏者一人ひとりを拍手で迎え、激励するなど盛り上げた。トランペット協奏曲を演奏した静岡県の男性は「インターネットでこの大会を知った。著名な音楽家を前に演奏できる機会はめったにないので応募した」と話した。また、テューバを手に今回で6回目の挑戦という花巻市の女性は「大曲の音楽祭はスタッフが優しいので、演奏するのが楽しい」と目を細めた。

  瑞々しいピアノの音、バイオリンやフルート、トランペットなど得意の楽器を手に音づくりに挑戦した弦・管・打楽器の演奏者、そして澄みとおるような女性のソプラノ、空気を激しく震わせる男性のバス、バリトン。両会場には若手演奏家らしい清々しい音楽が流れ、聴衆は感動の拍手を送っていた。

  演奏会は午後5時半過ぎに終わり、同6時20分から予選通過者の発表となった。審査したのは声楽家の伊原直子さん、クラリネッティストの内山洋さん、ヴィオリストの江戸純子さん、作曲家の四反田素幸さん、声楽家の松本美和子さん、そしてピアニストの今井顕さんの6人だった。審査員はそれぞれの専門の立場から、「自分の音を出し、いかにメッセージを伝えるかを大事にすべきだ」、「楽器を鳴らすことが最終目的となってはならない。体を含めたもう一つの楽器があると思って、体全体で演奏してほしい」、「声楽は体が楽器だ。どうやって声を出すかを勉強し、美に対して敏感な心を育てるためにも良い本を読み、良い音楽を聴いてほしい」などとアドバイスしていた。

  審査の結果、予選通過者は次の通り。

  ◇ピアノ部門=湯浅俊美、山形佑輔、伊東陽、安齋周、横田知佳、斎藤優奈

  ◇弦・管・打楽器部門=吉田和久、叶光徳、小島光博、柳生和大、鈴木菜穂子(代表)

  ◇声楽=田中紗綾子、三村卓也、龍進一郎、菅原久美子、小黒三佳代