県仙北地域振興局で開催
近所づきあいの大切さを訴える声も(1月27日・土)
県仙北地域振興局で26日、「自主防犯活動団体等連絡会議」が開かれた。県民文化政策課安全・安心まちづくりチームなどの主催で、各地域の自主防犯活動団体の活動員や市町村防犯担当者への研修と情報交換の場を設け、効果的な防犯活動につなげようと企画。会議には大仙市高梨小「こども見守り隊」、仙北市田沢湖防犯巡回隊、美郷町千屋小子ども見守り隊など21団体と関係者約60人が出席。子ども見守り隊の中には昨年10月に大仙市住吉町で発生した幼児虐待事件で、マスコミの取材攻勢を受けた「東大曲小子ども見守り隊」の代表が「あの事件では小さな集落がノイロゼーになった。あのような事件はいつ起きるか分からない。しかし、この事件を通じて分かったのは隣近所とはその臭いや温もり、息づかいが分かるような付き合いが必要で、そのような隣組を作らないと子どもの安全は守れない」と強調、さらに「子どもの死角となるような場所を見守り隊は積極的に通るべきだし、見守り隊となった老人クラブもシッカリとやるべきだ」と檄を飛ばし、拍手を受けていた。
県の佐藤唯直チームリーダーは「平成16年に安全安心まちづくり条例が施行され、地域の安全は地域で守り、自主的な防犯活動を実施していくことになった。しかし、地域の防犯活動にも積極的に取り組んでいるところもあればそうでないところもあるなど温度差もある。その温度差をなくすため、県としてもきめ細やかな対応をしたいとこうした会議を開くことになった」とあいさつ。
続いて大仙警察署が「管内を中心とした犯罪情勢」を報告。それによると同署管内の空き巣や忍び込み、車上狙い、自転車盗は05年で188件、06年は147件と減る傾向にあるが、住宅に侵入された被害の9割は無施錠だったという。自転車が盗まれたのも6割近くが施錠していなかったり、車の中から物が盗まれたのも9割近くはカギをしてなかったのが原因だと指摘した。そして家族が眠っている間に忍び込まれ、家族がそれに気づくと犯人は開き直って、強盗や殺人にもなってしまうと「カギ」かけの重要さを強調していた。
また、同署管内でも昨年は「おれおれ詐欺」で2件・480万円の被害や「融資するから」と保証金をだまし取る詐欺も8件・832万円あったと報告し、「おれおれ詐欺」被害に遭うのは65歳以上の女性が多く、相手は警察官や弁護士、司法書士、学校関係者に成り済ました上で「息子さんがわいせつ行為をした」「会社で暴力ざたを起こした」、あるいは「横領をしたから」などを口実に金をだまし取ろうとすると注意した。
この後、「私たちが実施している自主防犯活動」をテーマに仙北市高梨小学校の小西肇教頭と美郷町千畑南小学校の戸嶋藤典教頭が、子どもたち見守り隊活動を報告。2人は見守り隊は「子どもを犯罪から守るための抑止力が第一で、不審者を捕まえることが目的でない」として「無理をしないようお願いしている」。また見守り隊の人たちは「目立つように〃たすき〃やジャンパーを着用することで、不審者を抑止する効果もある。それに子どもと保護者、見守り隊とがあいさつを交わしたり、学校に招待し、子どもたちと交流してもらっているのも見守り活動のエネルギーになっている」などと報告していた。一方で見守り隊へのあいさつもなしで、子どもを迎えに来た保護者が車で連れて行ってしまうケースもあるとして保護者のマナーの向上も課題の一つだとの指摘もあった。
一方、大仙市消防安全課の伊藤禎祐副主幹は同市の青色回転灯パトロールの実施状況を説明ながらも「子どもの敵が家庭の中にいると自分たちの防犯パトロールは無力であることを実感した」と昨年10月に発生した幼児虐待事件に触れ、「家庭での子どもの虐待を防ぐにはプライバシーという難しい問題もあるが、地域のコミニュケーションを深めることが大事ではないか」と訴えた。
意見交換では東大曲小子ども見守り隊代表の声のほか、大曲日の出町内会日の出町防災・防犯の会の代表から「防犯組織、子ども見守り隊と別々に組織化の指導を受けた。これでは町内会の上にさらに屋上屋を作るようなもの。組織の一本化も検討してもらいたい」との意見もあった。そして「子どもの教育からしつけまで、すべて学校に押し付けるべきではない。我々、老人が子どもを見守る主力になろう」と呼びかけた。