子育て支援と教育の充実

県が大仙市で意見交換会

新税導入には厳しい意見も(1月31日・水)

  県の子育て支援と教育充実に関する意見交換会が31日、大仙市の仙北ふれあい文化センターで開かれた。県が重要課題と位置付けている「子育て支援」と「教育の充実」を推進するためのビジョン作成に向けて広く県民の声を聞きたいと県内各地で開いているもので、参加者からは「新たな負担を県民に求める前にもっと予算のやり繰りに工夫をすべきでないか」「結婚後も働いている女性は、出産のために会社を休むとそのまま辞めなければならないのが現状だ。子どもを安心して生み、不安なく子育てできる環境と条件の整備が必要だ」など厳しい意見があった。

  意見交換会には県側から品田稔出納長、前川浩知事公室総務課考査員、加藤博己健康福祉部子育て支援課長ら9人が出席。市からは栗林次美市長、三浦憲一教育長、それに市民代表として各地域の地域協議会委員ら合わせて15人が出席した。

  始めに県側は子育てに向けて行った県民意識調査結果から、8割は出産費用や養育費、教育費、そして仕事との両立が大変など子育てに対する悩みや不安を持っていると説明。その上で子育てに向けた行政への要望として▽保育料や教育費など子育てのための経済的負担の軽減▽児童手当の増額など家計の収入を増やす▽企業に対し、子育てしやすい雇用環境の整備を働きかけてもらいたいが多かったと示した。

  こうした子育てに向けて県は保育料の半額助成や乳幼児養育支援、医療費半額助成、さらに小中学校では少人数学習の推進、障害児サポート職員の配置などに取り組んでいると説明。また、大仙市からも独自の支援事業として所得制限はあるが、0歳から1歳児を対象に月額1万円を支給する「すこやか子育て手当」、小学校卒業までの児童を対象に医療費の自己負担分を全額補助する「福祉医療費支給制度」などの支援事業が行われているなどの説明があった。

  その上で県は職員の削減や事業の見直し、コスト縮減などの徹底した行財政改革をやっても3年後には子育て支援財源としている地域福祉基金はゼロになるとし、子育て・教育の充実を図るためには「県民みんなで応援することはできないだろうか」と新たな県民負担を視野に入れた検討を始めているとビジョン策定の狙いを示した。

  意見交換に入ると「県民が金を出し合って教育しても大学に入るとそのまま県外に就職してしまう。県内で働けるよう雇用の場を確保してもらいたい」「在宅での子育てへの支援に向けては子どもの世話をする側にも知識と経験が必要であり、地域で子育てを支援していくボランティアの育成を図るべきだ」「新税の導入に反対ではないが、税をどのよううに遣っているか、県民にその遣い方を説明すべきだ」などの意見が出た。

  さらに傍聴席からも「子育て新税として県民に負担を求める前に不要不急なものへの予算を減らすなど予算配分の仕組みを見直すべきだ。県民所得は全国最低であり、新税負担を求められ、それを収めれない人が出たら罰することになるのか。始めに負担ありきで進めるべきでない」と手厳しい意見もあった。

  最後に栗林市長は「子育てと教育を通じての人材育成に関しては誰でも賛成だと思う。新税となるのかどうかはまだ分からないが、経済的な支援だけで効果が出てくるのかどうかも含め、もう少し根本的な問題に踏み込まなければならないのではないか」と締めくくった。