田んぼの科学教室

稲を育てる田んぼの力を学ぶ

大仙市の東北農業研究センターで開催(7月3日・火)
 

 稲を育てる田んぼの力を学んで─と3日、大仙市四ツ屋の東北農業研究センター大仙研究拠点(堅持文一管理チーム長)で「田んぼの科学教室」が開かれた。東北地方の水田農業発展のため、長年にわたって試験研究している知識を、子どもたちの食育や理科教育に役立てたいと昨年に続いて開いたもの。午前中は四ツ屋小、太田北小、北神小の5年生66人が、午後からは横堀小、太田南小の5年生58人が同センターの研究員を講師に学んだ。

  教室は会議室での講座と現場での水稲品種展示栽培や大豆栽培の見学の二手に分かれて行われた。会議室ではスライドを使って種の準備からビニールハウスでの苗作り、そして4月から5月にかけて行われる代かきや田植え、稲刈りなど米ができるまでの経緯や稲は日光を浴びてデンプンなどの栄養を自分で作るが、大きく育てるには窒素やリン、カリウムという肥料の力が必要だと「肥料なし」「肥料あり」で育てた鉢入りの稲を子どもたちに見せた。

  また、田植え後に田んぼに流す水は苗を寒さから守るためで、「皆さんも夏になってプールに入ると、外より水の中の方が温かいと感じる時があるように水は温度を逃さない力を持ってます」などの説明があった。

  子どもたちは肥料「なし」と「あり」では稲の背丈がまるで違うのに驚いたり、いもち病に罹って枯れ始めた稲と健全な稲、そして稲と似た様な雑草「ノビエ」の見分け方や稲を食べるイネドロオイムシ、イネミズゾウムシなど試験管に入れられた害虫の姿も見た。さらに病気や冷害に負けず、収穫の多い米を作るため交配という技術を使って稲の品種改良が行われてきたことや米が余るようになったため、湿度に弱い大豆を田んぼだった場所で上手に作るための研究も行っているなどを学んだ。

  45分間の勉強だったが、子どもたちは試験管の中で生きている害虫や病気に罹った稲などを興味深そうに見つめ、熱心にメモを取っていた。四ツ屋小の相馬さつきさんは「病気に負けないで、お米が多く取れるよう稲の品種改良に努めたという話がすごかった」と感想を述べた。

  講座の後は外に出て元田んぼだった所での大豆栽培や昔の稲の品種である「陸羽20号(愛国)」、「亀の尾4号」、「陸羽132号」、そして現在の人気米「コシヒカリ」、観賞用の稲「奥羽観379号」など40品種の稲が展示されている研究用の田んぼや農業機械を見学した。子どもたちは大豆を土の中から掘り出し、空気の中の窒素を養分に変えて吸収するという根にくっついた根粒菌というツブツブを手にするなど実習も受けた。