男女共同参画へのアンケート

大仙市で企業・事業所対象に実施

管理職の登用、能力あれば男女問わないが8割(7月17日・火)

  大仙市男女共同参画室では、市内の企業・事業所における男女共同参画の意識や職場環境を総合的に捉え、男女共同参画推進のための施策に反映させたいと事業所アンケートを実施、このほどその結果をまとめた。結果からして、女性の管理・監督職の登用については8割近くが「登用したい」との回答で、能力があれば男女を問わず昇進させ、リーダーシップを取って働いてもらいたいとの意識が見られるが、女性自身が「管理職に就くことを希望しない」という回答も目立ち、女性の意識改革の必要性も伺えた。

  アンケートは同市内に所在し、概ね10人以上の従業員を雇用している480企業・事業所を対象に実施、郵便による回収の結果、243企業・事業所から回答があった。回収率は50.6%だった。

  回答のあった243企業・事業所の業種は建設業・製造業がそれぞれ24%で、この2業種でほぼ半分を占め、卸小売業(15%)、サービス業(12%)、運輸・通信業(7%)と続いた。従業員規模数は50人未満が8割を占め、規模の小ささから労働組合のある企業・事業所は13%にすぎなかった。

  そうした中で正社員・非正社員の割合は正社員が81%を占めるなど高かったものの、07年度に従業員を採用したかの問いには半分以上が「採用なし」で、市内の企業における就職難は厳しいことが伺えた。

  次に男女の職務配置については「いずれの職場にも男女とも配置」が半数を占めたが、男性のみの配置の職場が31%、女性のみの配置の職場も16%あった。男性のみの配置に対しては「体力や筋力を必要とする業務がある」が最も多く、「資格や技能を持つ女性が少ない」という回答もあって、女性の能力開発や資格取得のための研修によっては女性の配置も可能となることが伺えた。

  次に「係長相当職以上の管理・監督職は何人いるか」の問いには女性の係長登用は約28%、課長職では約10%、部長級では約7%と低かった。その理由を尋ねると最も多いのが「必要な知識や経験、判断力を有する女性がいない」(22%)であり、女性の能力開発、技能研修などを充実させることで登用も進む可能性も見られた。一方で「女性自身が管理職に就くことを希望しない」という回答が2番目に多く、女性の意識改革の必要性も伺えた。

  また、企業・事業所側も「本人の能力によって男女平等に登用したい」が5割、「女性に適した職種や業務については登用したい」を合わせると8割近くが「登用したい」との回答であり、男女共同参画社会が進んでいるとも見られたが、実際には女性登用率が低いことから、「まだ雇用者と被雇用者の間には意識の違いがある」と市男女共同参画室は指摘する。

  次に「育児・介護休業制度」の「規定はあるか」については育児に関して「あり」は66%、介護に関して「あり」は57%だった。休業期間については育児は、法律で定められた1歳までを独自に延長している企業・事業所は約4割で、「その他」の回答では「小学校就学始期まで」や「相談して決める」などがあった。介護についても休業期間は法律で定められた通算93日に準じている「3カ月」が半数以上を占め、「その他」の回答では「1年」や「相談して決める」などだった。一方、休業期間中の賃金支給は「無給」が6割から7割と多く、「100%支給する」はわずか5%程度だった。

  しかし、過去3年間に育児・介護休業を取得した従業員は何人いるかの回答を求めた結果、43人から60人と少なく、男性が取得した例は1件あるかないかの状態だった。こうした背景から育児休業や介護休業制度を定着させる上での問題点を求めた結果、「休業期間中の代替要員の確保が難しい」「休業者の周りの人の負担が増える」が最も多く、職場環境が整っておらず、休業したくても上司や同僚の理解を得るのが難しい状態が現実のようだ。その他の記述回答でも「復帰後、入りづらくなり、リストラの対象になってしまう」と懸念する声もあり、取得希望者は相談することもできず断念している可能性が高いと見られる。

  次に結婚、妊娠、出産、育児又は介護などを理由に退職した従業員が、退職の際に再雇用を申し出ておけば優先的に採用する「再雇用制度」の規定はあるかについては76%の企業・事業所がなしだった。一方で同制度ありと答えた企業・事業所の3〜4割は再雇用時の身分・賃金の取り扱いは退職時とほぼ同じ条件だった。

  セクハラに関して防止に向けた取り組みをしているかは「特に何もしていない」が34%で最も多く、実施している企業・事業所は「就労規則や労働協約書など書面で、セクハラ防止の方針を明確化し周知した」「セクハラ防止のマニュアル、パンフレットなどを作成し、周知した」「ミーティング時などを利用し、防止に努めている」などの回答があった。

  また、セクハラに関する相談や苦情の窓口は多くが小規模な職場のため、人事担当者や管理職が相談担当者となっているが、アンケート結果から過去1年間にセクハラの苦情や相談があったとの回答はわずか4%しかなく、事実確認や事情聴取などの対応を取っているようだった。

  最後に市独自の「男女共同参画推進条例」を制定して取り組むべきかには「不要」が23%、「取り組むべき」が20%で、「分からない」が49%を占めた。

  そして回答のあった企業・事業所から男女共同参画について自由に記述を求めたら「条例を制定して女性労働者の労働環境を整備するのはいいが、民間企業への金銭的負担は増えるのではないか。企業へのバックアップなどを前提にするなら条例制定も良いと思う」「建設業界では仕事の内容で女性には難しい点もあり、全業種に同一の条例を定めるのは無理。業務内容を考慮した上で女性の登用を推進してもらいたい」「従業員が多い大企業などでは、育児・介護休業制度を利用しやすいと思うが、自社のように小さい会社では、例え就業規則に規定があっても利用しづらい。行政が何らかの形で補助、規定などの取り組みをすべきだ」などの答えがあった。