参院選の風を追って

小泉前首相、大仙市大曲へ(7月20日・金)

  12日に公示された参院選は、30日の投開票に向けていよいよ終盤戦に入った。秋田選挙区(改選数1)では自民党現職で3選を目指す金田勝年氏(57)=公明党推薦=、無所属新人で元アナウンサーの松浦大悟氏(37)=民主、社民両党推薦=、共産党新人で党県青年学生部長の鈴木知氏(30)が立候補し、三つどもえの激しい戦いを展開している。情勢は金田、松浦氏がほぼ横一線に並ぶか、年金問題や政治とカネなど自民党への逆風を生かして松浦氏がややリードを取っていると見られ、鈴木氏は支持者拡大に向けて懸命のようだ。そうした中、自民党は19日には渡辺喜美特命担当大臣を美郷町に送り込み、20日には小泉純一郎前首相が大仙市の大曲市民会館で応援演説をするなどてこ入れに躍起だ。

  19日夕、金田氏の選挙カーに乗り込んで六郷庁舎前でマイクを握った渡辺大臣は集まった約100人の聴衆を前に「金田さんは次は大臣、そして参院の大幹部となって秋田のために役立つ人だ」と支持を訴えた。

  20日午前11時から市民会館で開いた自民党の政談演説会は約1000席は満席となり、あふれた聴衆は通路などに腰かけたり、立ったまま小泉前首相の登場を待った。秋田空港から車で駆けつけた小泉前首相は「花火大会のように大勢の人ですね」と上機嫌。そして「車から眺めた秋田の風景ももう少しで変わる」とステージ後ろに掲げられた弁士の御法川信英代議士の名前を振り返って「みのりかわですから」としゃれも飛ばして会場を沸かせた。

  その上で年金問題では「社会保険庁は国民にサービスしようとする視点に欠けていた。こういう役所は解体し、やる気のある者だけを民間のサラリーマンとして採用する」と宣言し、「記録は保管されている。消失したのではない。これから記録を照会し、需給資格者には確実に給付していく」と不安解消にも努めた。さらに格差社会の拡大の批判に対しても「競争社会で、努力した人も努力しなかった人も同じではおかしい。能力のある人がそうでない人を支えていく。そういう社会であるべきでないか」と訴え、「能力のある金田さんを勝たせて下さい」と支持を求めた。

  前首相の秋田入りに松浦氏を推薦し、応援活動している連合秋田大曲の関係者は「自民党らしい大動員をかけただけ」と冷静に受け止め、最後の追い込みのため25日から26日にかけて選挙カーが再び大仙仙北地区に入ってくる日に焦点をあて、総力を挙げたいとしている。

  一方の共産党秋田県委員会は「前首相の秋田入りは関心を持っていた。小泉さんは儲けられる人は儲けさせ、地方は大変な状況となった。その小泉さんのおかげであなた方の生活は良くなりましたかとこちらは訴えるだけ」と話す。