縄文発見・ワクワク体験

古代のロマンを楽しもう

土器づくりや払田柵跡で発掘調査も(7月25日・水)
 
 小さな考古学者となって発掘調査する子どもたち。   こちらは合成粘土を使って土器づくり。

  大仙市払田の県埋蔵文化財センターで25日から、小・中学生から高校生を対象とした「縄文発見・ワクワク体験」が開かれている。土器づくりや文様染め、勾玉づくり、そして国指定史跡「払田柵跡」での発掘調査の4コースを設け、夏休みの体験学習として古代のロマンを楽しんでもらおうと同センターと県仙北地域振興局が企画した。教室は27日までの3日間、午前と午後の部の計12回開かれるが、同センターによると小学生を中心に180人の申し込みがあったという。

  体験は午前9時半から始まり、発掘調査には15人と保護者4人が参加。約1.5キロ離れた「払田柵跡」北側の発掘現場へ車で向かった。今回は135次目の発掘調査で、6月25日から8月10日までの日程で進められている。現場は鍛冶場跡だったようで、鉄滓(てっさい)が数多く発見されているほか、土器のかけらも多数出ている。

  ヘルメット姿で現場に到着した子どもたちは、発掘に必要な土を削るための移植へら、出てきた土器を壊さないよう掘り起こす竹べら、土を運ぶビニール製のミ(箕)の3つを〃七つ道具〃として受け取った。子どもたちは「移植へら」の名は当てたが、センターの職員がミを手にして「これは何かな」と聞くと「ドジョウすくい」とユニークな回答。

  現場では幅2メートル、長さ50メートル、深さ30センチから40センチにわたって発掘が進められ、埋もれている土器の破片などを作業員が慎重に探っていた。

  センターの職員は「発掘調査は小さなかけらでもどこから出たかが問題になるから、土器が出てきたら、その場所を記録するまでそのままの状態にしておいて下さい。そして土中に隠れている土器に当たるとガリガリと音がするから、できるだけ表面の土を薄く削って下さい」と注意。子どもたちからは「一つ出るといっぱい出て来るの」と質問も。

  発掘現場となっているみぞの中にはお碗のような土器がそのままの形で埋もれているのもあった。発掘を始めた子どもたちはそのような「お宝」を掘りあてようと熱心に土を削り始めた。「今日の君たちは運がいいよ」とセンターの職員が言うように調査を始めると直ぐに「アッ。あった」「ここからも」と感動の声。払田柵は平安時代の9世紀始めから10世紀後半までに栄えた官衙(かんが=役所)とされている。

  しかし、この日の発掘では縄文時代のヤジリも発見され、炭のかけらも出てきた。「ここは縄文時代の古くから人が住んでいたことは間違いなく、炭が出てきたということもここに人が住んでいたということです」とセンターの職員は説明。

  田村有伽さん(高梨小5年)は「掘っているといろんなものが出てきて面白かった。土器も見つけた」と小さな考古学者となった感想を述べた。

  発掘調査を指導したセンターの職員は「鍛冶場跡だったということはその職人がこの払田柵にはいたことであり、クワやノミ、チョンナなど加工するための道具をここで作っていたものと思われます」と話した。

  一方、埋蔵文化財センターでは22人の子どもたちが合成粘土を使って土器づくりに挑戦。土器が出来ると小さなロープを使って縄目模様を描いていた。合成粘土だと土と違って焼く必要もなく、自然乾燥するだけで完成する。子どもたちは縄文時代という遠い昔に思いを馳せながら、夏休みの楽しい時間を刻んでいた。