第19回秋田おばこ節全国大会

大仙市大曲市民会館

大賞の部、優勝は羽後町の和賀さん(6月3日・日)

  第19回秋田おばこ節全国大会は3日、大仙市大曲市民会館で開かれ、大賞の部では羽後町から出場した会社員・和賀由里子さん(37)が優勝した。和賀さんは同大会出場19回目で念願を果たし、涙の優勝旗受賞となった。

  「おばアーこナー  何んぼになる  此の年暮らせば十と七つ」で始まる民謡「秋田おばこ節」は秋田民謡を代表する唄でもあり、その伝承と普及を図ろうと大仙市と秋田おばこ節全国大会実行委員会が主催者となって開いている。

  大賞の部と70歳以上を対象にした熟年の部、それに中学生以下の年少の部があり、大賞の部には県外を含め102人がエントリー。熟年の部にも大阪府からの鵜殿マサヱさん(71)をはじめ最高85歳の高橋ユミさん(北秋田市)ら40人が挑戦した。年少の部には小・中学生8人が出場した。

  大会は午前9時から始まり、栗林次美市長は「日ごろ鍛えた自慢ののどを十分に競い合って下さい。そしてこれを機会に大仙市の自然や文化、温かい人情に接していただければ幸いだ」と歓迎の言葉を述べた。唄が始まるとホールには次々と民謡ファンが詰めかけ、情感たっぷりの声で唄う「おばこ節」に耳を傾けていた。出場者は会館周辺の日陰を見つけては三味線を相手に熱心に練習、大会への意気込みを見せていた。

  熟年の部、年少の部は早めに成績が決まったが、大賞の部では男性6人と女性14人の20人が予選を通過、決勝の唄合戦となった。ホールは一般の聴衆と関係者を含めると900人近い人の出入りで賑わった。

  午後5時過ぎから大賞の部の成績発表と表彰式が行われたが、審査員長を努めた日本民謡協会の佐々木貞勝理事は「秋田おばこ節は難しい唄だ。審査の結果、20人が予選を通過したが、入らなかった人たちも点数差はほとんどなかった。誰が優勝してもおかしくないほどの唄い方だった。おばこ節は声の大きさだけでなく、声の張りも大事。唄は健康でなければならない。健康に気をつけて来年も頑張ってほしい」と励ました。

  そして和賀さんが大賞に輝き、栗林市長から賞状と優勝旗、それに内閣総理大臣杯や知事杯などが贈られたほか、副賞として賞金10万円が寄贈された。また、準優勝には副賞5万円、第3位には同3万円、敢闘賞には同1万円が贈られた。熟年の部の優勝には副賞3万円が贈られた。

  優勝旗を手にした和賀さんは再び、その美声を披露したが、間奏の合間には感激の涙で顔がクシャクシャに。「優勝の知らせは両親に一番伝えたい」と言い「秋田おばこ節は高い所から低い所まで声をたくさん使い、コブシを回すのが難しい。今日はおばこの気持ちになって唄おうと思った」と話した。

  成績は次の通り。

  ◇大賞の部▽優勝=和賀由里子(羽後町)▽準優勝=吉田義定(宮城県)▽3位=近藤みつ子(仙北市)▽敢闘賞=佐藤俊郎(にかほ市)、中村勝人(由利本荘市)、小野寺康子(神奈川県)、浅野晴香(秋田市)

  ◇熟年の部▽最優秀賞=鵜殿マサヱ(大阪府)▽優秀賞=鈴木金市(由利本荘市)▽敢闘賞=加藤五郎(秋田市)▽努力賞=佐々木俊子(秋田市)、佐藤栄子(秋田市)、渡部利男(羽後町)、高橋吉郎(横手市)、戸堀孝吉(大仙市)

  ◇年少の部▽最優秀賞=地主和希(仙北市・中学2年)▽優秀賞=倉田珠衣(大仙市・中学2年)、小松博美(仙北市・中学2年)▽奨励賞=佐藤美由紀(羽後町・中学2年)、黒木真白(由利本荘市・小学1年)、目黒優月(男鹿市・小学2年)、高橋大成(由利本荘市・中学2年)、嵯峨由実子(秋田市・小学6年)