大仙市6月定例議会

国保税引き上げなど30議案を上程

イオンショッピングセンター計画変更、受け入れへ(6月12日・火)

  大仙市の6月定例議会は12日開会、栗林次美市長が市政報告を述べた後、会期を27日までの16日間とし、国保税引き上げに伴う国保税条例の一部改正など条例案17件、07年度一般会計補正予算など予算案10件、議決案3件の計30件を上程した。

  国保税は昨年に続いての引き上げで、栗林市長は「平成18年度の実質収支では4億1051万円の赤字決算となる見込みで、19年度の国保税は引き上げが避けられない状況だ」と理由を述べた。しかし、被保険者の急激な負担増は避けたいとして医療分は所得割を9%から1ポイント引き上げ10%とし、均等割りについても3000円引き上げ、2万1000円とした。そして平等割及び介護分については据え置きとしたと述べた。市の試算によると今回の引き上げによって1人当たりの年間平均税額は5万8291円だったのが、6万4828円となり、6537円の負担増となる。1世帯当たりにすると年12万8678円だったのが、14万0721円となり、1万2043円の増となる。

  また、栗林市長は(仮称)イオン大曲ショッピングセンターについてもこれまでの経緯を報告し、「大曲商工会議所は当初計画と大きく変更となっており、承認できないとの方針を示しているが、当該施設の建設による若年農業者の雇用の場の確保、さらには開発計画に賛同し、土地を提供した地元地権者への配慮、同時に市外からの買い物客の誘致による市経済、税収への波及効果への期待からも、商工会議所にも理解を得られるよう説明したい」などと述べた。

  市によるとイオン大曲ショッピングセンターは当初計画の平屋建てスーパーセンター方式から2階建てのモール型ショッピングセンター方式へと変更したため、エレベーターホールや通路などの増で延べ床面積が当初計画の5万800平方メートルから約6万2000平方メートルへと拡大。

  さらに家電やホームセンター、カー用品の大型店の出店などで延べ床面積は6万7826平方メートルとなったが、市としては地元の商業者の理解を得るため面積の圧縮を要望したと栗林市長。その結果、イオンからは5月16日に延べ床面積を6万5637平方メートルに、店舗面積は当初計画の4万700平方メートルを圧縮し、3万9808平方メートルとの提示があり、これ以上の圧縮は困難との説明を受けたという。

  しかし、店舗形態の変更及び面積増には大曲商工会議所から反対の意見もあり再度の見直しを要望した結果、イオンからの最終案として延べ床面積6万2462平方メートル、店舗面積は農振除外時の4万700平方メートルから1392平方メートル圧縮し、3万9308平方メートルとの計画が提示されたという。

  栗林市長は「イオンからは地元の人口構成や消費者ニーズの調査結果を踏まえ、さらに県南で唯一の映画館が閉館になるなど当初計画の平成16年(04年)当時とは地域環境も変化しており、それらを考慮した施設変更であり、雇用についても当初計画の1000人から1250人に拡大したことなどの説明があったことも評価し、その最終案を受け入れ、現在、県及び農政局との協議を進めている」と報告した。

  このほか、ごみの減量化についても触れ、家庭ごみの有料化を実施している他市町村のごみ排出量の推移を見ると、有料化後にごみの減量化、再資源化の進展が見られることから、市としても08年度からの家庭ごみの有料化に向けて6月から全市で住民説明会を開催したいとの考えも示した。

  上程された条例案は国保条例の一部改正のほか、農業集落排水施設の設置及び管理に関する条例の一部改正、南外ふるさと館や市が設置する駐車場及び大曲駅前自転車駐車場、史跡の里交流プラザ「柵の湯」などに指定管理者制度を導入することに伴う条例の制定など。

  農業集落排水施設は現在、施工中の太田今泉地区及び大曲西部地区で、それぞれ7月2日、10月1日から供用を開始することに伴い処理場の位置、処理区域及び使用料を規定するもの。太田今泉地区は処理戸数314戸で、02年度からの概算事業費は18億6800万円となる。大曲西部は処理戸数513戸で、02年度からの概算事業費は21億9300万円。

  また、06年度から大規模改修工事を行っていた「八乙女青年の家」も来月10日までに完成することに伴い、幅広い市民から利用できる施設とするため名称を「八乙女交流センター」と変更し、指定管理者の導入も視野に入れ、研修室や体育館、宿泊施設の利用料などを規定するための条例も上程した。

  施設は長野字長野山地内にあり、本館が鉄筋コンクリート造り3階建て延べ床面積は約1827平方メートル。鉄骨造りの体育館は延べ床面積約1088平方メートル。約5億円の改修費をかけて床の段差を解消したほか、エレベーターも設置、さらに耐震補強、宿泊棟への冷暖房設備の設置、体育館にも遠赤外線暖房設備を設置するなどした。条例で研修室、体育館の使用料を規定するほか、宿泊室も使用料を1人2000円から3600円などと規定する。

  一般会計補正予算は6億2893万6000円で、補正後の累計額は434億7297万6000円となる。補正による主な事業は10月から試行する電子入札システムに向けて約484万円、韓国青少年ツアー受け入れに伴うホームスティ費として約36万円、南外・滝地区を対象としたテレビ難視聴地域解消整備事業費(テレビ共同受診施設建設)として約1318万円、自動体外式除細動器(AED)導入事業費(87台分)約1731万円、丸の内児童館焼失に伴う町内集落会館建設費補助金として750万円、西仙北統合保育園建設に伴う通園バス購入費などで約2746万円、目指せ〃元気な担い手〃農業プラン応援事業費約8489万円、荒川鉱山跡地管理費約1093万円、神宮寺駅舎改築工事費補助約685万円など。

  AEDは本庁及び各総合支所、4つの市民会館、公民館13カ所、それに市内の小・中学校43カ所、スポーツ施設などに設置するもの。AEDは心臓がけいれんし、血液を流すポンプ機能を失った状態(心室細動)になった心臓に対して、電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器。04年7月から医療従事者ではない一般市民でも使用できるようになり、病院や診療所、救急車はもちろん空港、駅、スポーツクラブ、学校、公共施設、企業など人が多く集まるところを中心に設置され、一般市民がAEDを使用して救命した事例も増えてきたことから市としても対応することにした。

  荒川鉱山跡地は昨年6月に坑道の一部が崩壊したことから、市では危険防止のため観光坑道を閉鎖し、内部に展示されている資料やジオラマを鉱山近くの資料館「大盛館」に移設、展示するもの。農業夢プラン応援事業は野菜や花きなどを生産する個人及び組織への農業機械購入を補助するもので、補助対象者が増加したことに伴う補正。このほか学校統合に伴う協和地域小学校閉校記念事業費として約860万円が計上された。

  議会はこの後、19日まで休会し、20日と21日に一般質問が行われ、22日と25日に各常任委員会で議案を審査、27日に最終日を迎える。