県議選に向け公開討論会

大仙市美郷町10人の立候補予定者

県の子育て新税の導入は反対で染まる(3月12日・月)

  今月30日に告示され、4月8日に投開票が行われる県議選大仙市仙北郡選挙区(定数5)に向けて立候補を表明している10人を招いての「公開討論会」が11日、大仙市の中央公民館で開かれた。身近な地域代表を選ぶため、立候補予定者の生の声を聴き、その人となりを紹介する場を提供したいと大曲青年会議所が、大曲商工会議所青年部や選挙区内の商工会青年部に呼びかけて初めて企画した。

  市町村合併による区割変更で初めて迎える大仙市仙北郡選挙区には自民党の大野忠右エ門氏(68)=中仙地域=、社民党の佐々木長秀氏(58)=西仙北地域=、無所属の渡部英治氏(57)=大曲地域=の3現職と自民党公認の新人で元西仙北町長の小松隆明氏(59)=西仙北地域=、元太田町長の高貝久遠氏(60)=太田地域=、前大仙市議の石塚柏氏(59)=大曲地域=、それに自民党推薦の新人・原幸子氏(36)=仙北地域=、共産党公認で前美郷町議の泉美和子氏(52)=美郷町六郷=、そして元県議で無所属の樽川隆氏(65)=美郷町土崎=、元大仙市議で無所属新の鈴木隆太郎氏(54)=太田地域=の10人が立候補を表明している。

  討論会には立候補予定者の政策を聞いてみたいと、スタッフを含め約300人の有権者が詰めかけた。実行委員長となった青年会議所の高柳智史理事長は「討論会を通じて政治への関心を高め、この地域代表にふさわしい県議を選ぶ場としたい」と呼びかけた。

  討論会は岩手県北上市在住で、05年日本青年会議所東北地区岩手ブロック協議会長の中野義明氏をコーディネーターに行われた。初めに10人の立候補予定者が与えられた1分間の時間を利用して自己紹介。

  そして幕開けはゲーム方式で立候補予定者の気分をほぐそうと「買い物は100%大仙市美郷町で行う」、「秋田県にとって『道州制』は必要か」、「生れ変わったら、もう秋田県には住みたくない」など10問の質問が出され、「○×式」の回答が求められた。10人の回答が一致したのは「生れ変わったら、もう秋田県には住みたくない」だけで、オール「×」だった。それぞれ好き嫌いはあっても郷土愛で一致した。

  討論は公正・中立を維持するため、席順も発言順もくじ引きで決められ、答弁も1人3分以内とした。

  そして「なぜ県議選に立候補するのか」、「子育て支援の新税について」、「今年4月から始まる品目横断的経営安定対策に伴う集落営農化について」、「大仙市美郷町の経済活性化について」の4項目をテーマにそれぞれの主張が求められた。

  出馬の動機については「秋田県のがん死亡率の高さをなくし、がん緩和医療や予防医学に力を入れたい」(原氏)、「議員自ら労働者、技術者、経営者となって県を改革し、未来ある秋田を残したい」(樽川氏)、「寺田県政を支えながらも批判する時は批判し、その総仕上げと大仙市美郷町の道路、河川、福祉などの環境を整備し、元気な地域づくりを目指したい」(佐々木氏)、「無駄な大型開発事業を止め、住民の声を県政に届け、県民の暮らしを良くするために税金を使いたい」(泉氏)、「政治は県民のためであり、福祉や少子高齢化対策などの解決に向けて努力したい」(大野氏)、「合併に関わった一人としてこの選挙区の発展に尽くしたい。恵まれた観光資源も多い。それを育成し、活力のある地域を目指したい」(小松氏)、「地域社会は閉塞状態。新しい風を送り、夢とロマンに満ちた灯火を照らし、元気な秋田を再生したい」(高貝氏)、「県には8つの産業研究機関がある。これを活用して県政から雇用の問題に取り組みたい」(石塚氏)、「政治は自民か民主の時代になったのに、この選挙区では自民党から5人も出ながら、民主党はゼロだ。選択肢がない。意思表明が遅れたため無所属からの出馬だが、生活者の代弁者となりたい」(鈴木氏)、「一党一派に属せず市民党となって住民が主人公の県政で、地域の人たちの幸せのための土壌づくりをしたい」(渡部氏)などと答弁していた。

  続いての子育て新税に関しては「子育てと教育は大事なことは分かる」と各候補とも一致した。その上で「新税には反対。必要なら今の予算を削って子育てに回すべきだ」「教育や子育ては国が責任を持ってやるべきだ」「新税よりも若者の職場確保など子供を産み育てる環境を整備すべきだ」などほぼ反対で染まった。

  また「集落営農対策」についても「小規模農家の切り捨てであり、小規模農家も参加できるきめ細かな政策が必要だ」「農家の所得は低い。品目横断対策を自立を目指すチャンスと捉え、県もキチンとした政策を立てるべきだ」「法人化によって労働力も省かれ、女性からは子育てにも余裕ができたと喜ばれている。法人化に向けたアドバイスなど協力を求められたら協力したい」などの意見が出た。

  大仙市美郷町の活性化についても「雄物川に観光船を走らせるなど付加価値も付け、チャレンジする心を育てたい」「若者の定住のため大型工業団地を造成し、企業誘致に力を入れたい」「花火特区と観光ネットワークを実現したい。地元の花火師の手でいつでも大曲の花火を楽しめる場を設け、韓国や台湾からの観光につなげるべきだ」「秋田県は高齢化と農業県のイメージが濃い。高齢化ということは福祉産業の発展に結びつき、農業県ならグリーンツーリズムと食料が元気の素だ」「玉川温泉周辺を開発し、観光と医療を結びつけ雇用の拡大を図りたい」など多彩な意見も出た。