大仙市南外の「楢岡焼」

25日に登り窯の初窯開き

焼き上がった陶器の〃産声〃を楽しめます(3月14日・水)

  釉薬(ゆうやく)の独特の青みと器の素朴さが人気の大仙市南外字梨木田の「楢岡焼」の窯元(小松哲郎代表)で25日午前9時から、今年初の「登り窯」の窯開きを行う。同日は南外の地酒と同地域を丸ごと楽しめるイベント「酒遊サミットinなんがい」の「楢岡焼体験」もあるが、窯元では焼き上がった陶器を取り出す時の作業や焼物が冷たい空気に触れて〃産声〃を上げる窯出し独特の音色を楽しんでもらいたいと見学を呼びかけている。

  楢岡焼は今年で144年もの歴史を刻む。現当主で5代目。登り窯の窯開きは春と夏、秋の3回だけで、今回は18日に火入れを行い、21日までマツ材を燃やし続ける。そして25日未明まで休ませ、焼き上がった陶器をじっくりと冷やす。

  登り窯では皿や鉢類、茶わん、カップ、ぐい飲みなどの陶器を大小合わせて2000個前後、焼く。焼き上がった陶器は窯から出されても100度前後の熱を持ち、それが次第に冷めていくと貫入(かんにゅう)という陶器の〃ひび割れ〃が始まる。そのひび割れの瞬間に発するピンピンという風鈴のような音を小松さんら陶芸家は焼物同士の「会話」とも言い、〃産声〃とも呼んでいる。

  音はほぼ一日発しており、小松さんは「ぜひ、焼物同士の会話を耳で確かめてほしい」と話す。また、25日は楢岡焼の「掘り出し市」と初窯から出したばかりの縁起物の「ご飯茶わん」の展示・即売も行う。掘り出し市では陶器として使うには支障はないが、多少の汚れや傷があるため半額かそれ以下の値段で販売する。問い合わせは楢岡焼へ(0187・73・1018)。