一般会計当初予算など原案可決
市長ら特別職、一般職の給料引き下げも確定(3月19日・月)
大仙市の07年度一般会計当初予算案などを審議する2月定例議会は19日本会議を再開、上程されていた条例案32件、予算案43件、議決案24件を原案通り可決、同意した。また、この日、議員の報酬及び市長ら特別職の給与、一般職の給与の条例を改正する条例の一部改正と財産の処分、人権擁護委員の推薦の8議案が追加提案され、原案通り可決、同意して閉会した。栗林次美市長は冒頭、丸の内町の児童館が15日夜に焼失したことを報告、「この火災で延焼された方には大変なご迷惑をかけた。心からおわびしたい」と謝罪した。
可決した条例案は西仙北土川小杉山無線局設置に伴う移動通信用鉄塔設置条例の一部改正や長寿祝金給付条例の一部改正、奨学資金貸与条例の一部改正、学校給食センター設置及び管理条例の一部改正、市立図書館設置条例の一部改正、角間川温泉条例の廃止、それに地方自治法の一部改正に伴い「助役」を「副市長」に改めるための条例の制定など。
新しい条例として大仙市功労者の待遇に関する条例及び大曲交流センター条例、農業後継者育成修学資金貸与条例が制定された。功労者の待遇に関する条例は市の公益及び振興発展に尽力し、その功労が著しいと認められた市民を表彰するもので、市長が定める全市的な行事で表彰式を行う。大曲交流センターは県の施設であった「大曲仙北広域交流センター」が市に無償譲渡されたことに伴うもの。研修室などの使用料は変わらない。農業後継者育成修学資金貸与条例は大学などで農学を専攻し、将来、市内に住所を有し、農業を専業とすることが確実と見込まれる人に大学などを卒業するまで月額4万円を無利子で貸与し、卒業後7年間、農業を専業とした場合は修学資金の返還を免除する。
07年度一般会計当初予算は427億8870万円で、06年度当初予算に比べ16億80万円、率にして3.6%減の緊縮型予算となった。また、06年度一般会計補正予算として4億8055万8000円が計上された。補正後の06年度一般会計予算総額は474億3503万円となった。補正による主な事業は財政調整基金への積立6億5027万円、生活バス路線運行維持対策費8983万円、戸籍電算システム整備費8655万円などのほか、見込額よりも少なかったことに伴う減額補正が多数を占めた。
議員報酬は議員は昨年2月議会で可決された5%減額をそのまま継続するもので、議長は月額48万4000円、副議長は44万2000円、議員は41万円となっている。市長及び助役の給与に関する条例の一部改正は、去る3月5日の特別職報酬等審議会での答申を受けて現行97万2000円をさらに13%削減し、84万5000円、副市長76万7000円を11%削減の68万2000円とするもの。これに伴い教育長の給与も現行69万1000円が8%減の63万5000円に、常勤監査委員は現行62万3000円が7%減の57万9000円となる。
いずれもひっ迫した財政状況を勘案しての減額で、一般職の給与条例も一部改正し、給料の引き下げにも踏み切った。職員給料の引き下げは当初、2〜4%の減額だったが、職員組合との団交の結果、主事クラスは2%を1.5%に、主幹・副主幹クラスは3%を2.5%、部課長級は4%を3.5%と縮減した。職員給料の引き下げで当初、年1億4200万円の削減を見込んだが、団交の結果、節減は1億2000万円となった。
議会は議員報酬、市長ら特別職、一般職給与の条例改正の追加提案に対して総務常任委員会を開いて審議。その結果、議員報酬及び特別職の給与に関しては「特別職報酬等審議会の答申を尊重すべきだ」として議員報酬減額の継続と特別職給料の引き下げを認めた。その一方で同審議会が「議長、副議長及び議員報酬については、市長及び助役の削減率並びに県内他市の状況を勘案し、昨年度に加え2%程度の削減を望む」との附帯意見に対しては「議会としても検討すべきだ」との意見を添えるに止まった。減額の期間はいずれも4月1日から来年3月31日まで。
財産の処分は神宮寺字中瀬古川敷地内の下川原地区の宅地分譲で、1万6586平方メートルを2億1200万円の事業費(国費6344万円)をかけて造成したもので、41区画を分譲する。単価は1坪(3.3平方メートル)当たり4万6000円から4万9000円。
人権擁護委員は任期満了(6月30日)に伴い、高橋昭彦さん(66)=藤木字八幡腰=の再推薦と小林和子さん(62)=大曲金谷町=の新規推薦を求めたもので、いずれも同意した。
高橋さんは大曲農業高校卒。藤木農協、大曲市農協総務課長、秋田おばこ農協大曲支所角間川出張所長を経て1999年9月、定年退職。小林さんは大曲高校卒。大曲市教育委員会生涯学習課長補佐、大曲市働く婦人の家館長、大仙市女性センター所長を経て05年3月定年退職。
議会は「日豪EPA交渉」「地域別最低賃金の引き上げと最低賃金制度の改正」「労働法制の改善」に関する意見書の提出も可決した。
日豪EPA交渉は米、麦、牛肉、乳製品、砂糖などの関税撤廃は、わが国農業を崩壊させることにつながるとして、重要品目に対する例外措置の確保などを政府に求めている。また、最低賃金制度の改正ではパート労働者、非正規労働者の賃金は低く抑えられ、経済的自立ができず、結婚できない若者が増加しているとして社会保障制度の整合性を図り、時間額を1000円以上に引き上げを求めている。労働法の改正でも不安定雇用と低賃金・劣悪労働条件の広がりが、「貧困・格差」と「少子化」の源となっているとし、現行労働法制を改善し、安定雇用を創出する施策の実行を求めている。