早春の夜空に舞う

大仙市の新作花火コレクション

全国から選ばれた若手花火師が美を競う(3月24日・土)
 
 課題にそってチョウチョウや花の形の花火が打ち上げられた。   合間にはプライベート花火など豪華なスターマインも。

  早春の夜空に舞った赤や青、黄金の星たち─。大仙市の「新作花火コレクション2007」は24日午後6時半から、大曲ファミリースキー場で開催され、全国から選び抜かれた若手花火師27人がダイナミックに〃花火の美〃を饗宴した。途中、小雨が降ったがファミリースキー場をはじめ、花火の見える内小友地区、そして雄物川を越えた角間川地区や藤木地区で、大勢の人たちが夜空を焦がす花火を堪能した。主催者のNPO法人大曲花火倶楽部(賢木新悦会長)と新作花火コレクション2007実行委員会(挽野実之会長)では「天候の心配もあって出足は悪かったが、近くに出来た学校給食センターや野球場の駐車場も借りた結果、そこも満杯。人出は昨年以上」と昨年を約3000人上回る約3万人の観客と発表した。

  花火コレクションは質・量・環境ともに〃日本一〃の折り紙を付けられている「全国花火競技大会・大曲の花火」を背景に、花火を大仙市のシティアイデンティティとして位置付け、「花火のまち大仙」としてのイメージアップと地域の活性化を図るのが狙い。

  大会は1992年に始まり、今年で16回目。全国からアイディアに満ちた若手花火師を選抜し、技術的にも難しい4号玉(4寸)10発と5号玉(5寸)5発の組み合わせで一つのテーマーを構成した新作花火を発表、高い創造性と表現力、美を競う。花火を制作した作家自らがそのテーマについて語るのも花火コレクションの特色。大会はすべて企業からのスポンサー収入で運営した。参加した花火師の中には「このコレクションを目指して努力しました」と選ばれた喜びを口にする人もいた。

  審査は大阪市出身で、俳優としてまた、クラシックコンサートの司会などで活躍している辰巳琢郎さんを特別審査員に招待。そして日本煙火協会の本田正憲会長、県商工労働部資源エネルギー課の越中徹男課長、仙北市西木町生まれで直木賞作家の西木正明さん、大仙市在住の書家・千葉瑤真さん、それに大曲花火倶楽部の賢木新悦会長が審査を行った。会場入りした辰巳さんらは「楽しみながら審査をしたい」とワクワクした表情だった。

  コレクションは「なつかしのヒーロー仮面ライダー!!」に始まり、「チャイルドドリーム〜夜空におやつがいっぱい〜」、「鹿児島鮮魚市場」、「お日さまポカポカ」など若手花火作家らしいユニークな作品が目立った。そしてその名の通り夜空にドーナツの形をした花火が舞ったり、魚が泳いだと思えば、春を告げる菜の花やクローバーの葉っぱも描かれた。

  競技の合間には「INTERVAL  HANABI」として大玉割物(7号)を使ってそれぞれの思いを込めて打ち上げるプライベート花火PART1、PART2、PART3を、さらに1947年生まれの人たちが還暦記念花火としてジョン・レノンの「IMAGINE」(イマジン)の音楽に乗せ、大がかりな祝いの花火の打ち上げもあった。FINALHANABIは「秋田わか杉国体」を記念して「踊る!スギッチ」と題してスターマインを打ち上げ、国体ムードを盛り上げた。

  途中、小雨が降ったが暖冬らしく気温は高めで会場に訪れた人たちは「寒さも気にならず花火を楽しめます」と夜空の音と光の饗宴を心ゆくまで楽しんでいた。審査の結果、地元・大仙市内小友の小松煙火工業の小松忠信さんが初の金賞に輝いた。成績は次の通り。

  ◇金賞=小松煙火工業(大仙市)・小松忠信「燈籠(ランタン)」

  ◇銀賞=山内煙火店(山梨県)・山内俊幸「新・夢想花」

  ◇銅賞=北日本花火興行(大仙市)・今野義和「Mrs.ドーナツ」、アルプス煙火工業(長野県)・小野光洋「雪の女王」、齋木煙火本店(山梨県)・齋木克司「人の和は花火の彩」

  ◇特別賞=小松煙火工業(大仙市)・小松忠信「燈籠」