秋田県議選告示

大仙市仙北郡選挙区

定数5に10人が立候補、仙北市は無投票確定(3月30日・金)

  統一地方選の前半戦となる秋田県議会議員選挙は30日、告示された。市町村合併に伴う区割変更後初の県議選となる大仙市仙北郡(美郷町)選挙区(定数5)と仙北市選挙区(定数1)の立候補届出の受け付けは午前8時半から、県選管仙北分室(県仙北地域振興局)と仙北市田沢湖庁舎の仙北市選管で行われた。その結果、大仙市仙北郡選挙区は現職3人と元職1人、新人6人の計10人が出馬、多数激戦となった。仙北市選挙区は現職で無所属の門脇光浩氏(46)=西木町=だけだった。立候補の届出は午後5時で締め切られた結果、仙北市選挙区は門脇氏の無投票当選が決まった。

  大仙市仙北郡選挙区での選挙戦は4月7日までの9日間の舌戦が展開され、8日午前7時から午後7時まで大仙市では市内116カ所の投票所で投票が行われ、美郷町では21カ所で投票が行われる。そして大仙市では市民体育館を会場に午後8時半から開票作業を行い、午後11時半ごろまでに終了する予定。美郷町では午後8時から、仙南公民館を会場に開票が行われ、同10時ごろまでには終了する予定。

  大仙市仙北郡選挙区は届出順に自民党公認で現職の大野忠右エ門氏(69)=中仙地域=、社民党公認で現職の佐々木長秀氏(58)=西仙北地域=、自民党公認で新人の高貝久遠氏(60)=太田地域=、自民党公認で新人の小松隆明氏(59)=西仙北地域=、共産党公認で新人の泉美和子氏(52)=美郷町=、現職で無所属の渡部英治氏(57)=大曲地域=、自民党推薦で新人の原幸子氏(36)=仙北地域=、元職で無所属の樽川隆氏(65)=美郷町=、自民党公認で新人の石塚柏氏(59)=大曲地域=、無所属で新人の鈴木隆太郎氏(58)=太田地域=の10人が立候補の届出をした。
 
 大野氏
  佐々木氏
  高貝氏
  小松氏
  泉氏
  渡部氏
  原氏
  樽川氏
  石塚氏
  鈴木氏

  大野氏は1995年の県議選で初当選。今回4期目の連続当選を目指す。今月3日に中仙ドンパルで開いた総決起集会には約500人の支持者が集まり、「農業経営の安定対策の推進」「建設業の経営強化のための公共事業の大幅な確保」「人口減少に歯止めをかけるための子供を産み育てる環境づくりや雇用の創出」「医療体制の充実」などを訴えた。

  佐々木氏は25日に開いた西仙北中央公民館での総決起集会に600人を超す支持者を迎え、「安定した雇用の場づくり」「兼業農家や高齢者も地域農業に参加できる『集落営農組織』の定着」「福祉施設のベッド数の増加と在宅支援活動の強化」、そして「仙北組合総合病院の早期移転新築」などを公約とした。県南で唯一の革新候補として、7期目の当選を目指す。

  元太田町長の高貝氏は太田体育館での総決起集会で約1000人を動員、多様な担い手の育成支援や地域の特性を生かした集落型組織営農の育成など「新たな秋田県農業政策の確立」「大型工業団地化の推進と企業誘致活動の促進で雇用の確保」「仙北組合総合病院の移転新築」「高齢者が生きがいを感じる福祉の充実」などを約束した。

  元西仙北町長の小松氏は10日に西仙北中央公民館で約1000人規模の集会を開き、人材育成を重点施策に「若者が定住できる社会づくりのための企業誘致での職場の確保」「仙北組合総合病院の早期移転改築と福祉、介護施策の充実」「少子高齢化に伴う学校施設の整備」などを訴えた。

  泉氏は昨年12月の出馬表明以来、毎日のように地元・六郷地域で朝立ち宣伝と街頭演説をこなすと同時に各地でミニ集会を開催、「子育て新税の導入には反対。南ケ丘ニュータウンの開発や中央地下自動車専用道路建設などむだな税の遣い方を止めれば増税なしでも子育て支援、教育の充実は可能」などと暮らしの応援を訴えてきた。

  渡部氏は18日に寺田典城知事を迎えて大曲市民会館で開いた総決起集会で約500人の支持者を前に知事が導入しようとしている「子育て新税」に「財政が厳しいからと新たな県民負担を求めることには賛成できない」と反論。「企業誘致による雇用対策の促進」や「強い仙北農業の確立」「仙北組合総合病院の早期改築の実現と小児科医の診療体制の整備拡充」などを訴えた。

  原氏は18日に仙北ふれあい文化センターで開いた総決起集会で、山東昭子参院議員を応援弁士に迎え、約600人の支持者を集めた。05年9月、すい臓がんに倒れ、任期途中の58歳で亡くなった旧仙北郡選挙区選出の自民党・原盛一県議の長女として父の無念を晴らし、「がん医療格差」をなくしたいを基本政策に親の目線に立った子育て支援や食料自給率向上に向けた農業政策の充実を訴える。

  樽川氏は25日、千畑体育館で約1000人規模の総決起集会を開催。寺田典城知事も駆けつけ、捲土重来を果たせと檄を飛ばした。そして農事組合法人をいち早く立ち上げた実績を背景に「基幹産業である農業の振興に努め、輸入農産物に対抗できる農業の推進」「雇用の安定と拡充」「少子化対策と教育環境の整備」「在宅福祉実現のため、福祉家庭の支援に全力を尽くしたい」などを訴えた。

  元大仙市議の石塚氏は18日にエンパイヤホテルで開いた総決起集会で、約250人の支持者を前に「県には〃あきたこまち〃を開発した農業試験場や総合食品研究所、産業技術総合研究所など7つの研究機関がある」とし、これらを活用した雇用機会の創出や「仙北組合総合病院の移転改築」「集落営農、法人化の促進」などを公約に訴えた。

  鈴木氏は今月2日になっての出馬表明。組織もなく、独自の運動を展開して告示日を迎えた。合併による在任特例での元市議。「高齢者が入れるような賃貸住宅の普及で地域の活性化、雇用の場の確保につなげたい」などと訴えている。

  大野忠右エ門氏=横手工業高校卒。県議会建設委員、高速交通体系特別委員、商工労働副委員長などを歴任。

  佐々木氏長秀氏=大曲高校を経て拓殖大学を中退。社会党大曲仙北総支部の専従となり、1979年、細谷昭雄衆院議員誕生と共に議員秘書。83年、34歳で県議選初当選。

  高貝久遠氏=大曲農業高校卒。旧太田町連合青年会長、同町農協組合長を経て、1995年から旧太田町長を連続3期務めた。

  小松隆明氏=横手高校から神奈川県小田原市の相洋学園高校を卒。1969年に父の経営する三光製材所に入社。88年、町議初当選して2期目途中の95年8月の町長選に出馬、大仙市誕生によって退任するまでの連続3期、町長を務めた。

  泉美和子氏=上小阿仁村出身で、県立米内沢高校卒。1976年に入党し、特別養護老人ホーム「太平荘」(秋田市)勤務後、夫の転勤で旧六郷町に移り住み、88年6月の同町議補欠選で初当選。以後、5期連続当選し、05年9月の美郷町議選でも当選した。

  渡部英治氏=横手高校卒。東北電力社員。1987年4月の旧大曲市議選で初当選し、連続4期。03年4月の県議選大曲市選挙区から出馬し、無投票当選。大仙市防犯協会長などを務める。

  原幸子氏=大曲高校卒。秋田市にある知的障害者施設「県立高清水園」支援員をしていたが、県議選出馬のため昨年10月に退職。

  樽川隆氏=大曲農業高校卒。旧千畑町土地改良区監事、仙北農業共済組合理事を経て1992年、旧千畑町議に初当選。1999年4月、県議初当選。

  石塚柏氏=横手高校卒。獨協大学中退。大曲青年会議所理事長、東邦技術専務。1999年9月と03年10月の旧大曲市長選に立候補し、落選。05年9月の大仙市初の市議選で当選し、今年1月31日、県議選出馬のため辞職。

  鈴木隆太郎氏=大曲農業高校卒。旧太田町連合青年会長。1999年4月と03年4月の旧太田町町長選に出馬し、落選。04年3月の同町議選で初当選。そして05年3月22日、合併で大仙市誕生に伴う在任期間特例で同市議となり、9月18日に行われた初の市議選で落選した。



仙北市選挙区

門脇氏の無投票当選確定

無投票当選が決まった仙北市の門脇光浩氏は午後5時過ぎ、選挙カーでの遊説を終え、西木町の事務所へと帰った。事務所には約50人の支持者が祝いに駆けつけ、門脇氏の2期目当選を拍手で祝った。門脇氏は「多くの方の支持を受け、無投票当選となったが、その分大きな責任を感じてます」などとマイクを握って礼を述べた。門脇氏は今回の選挙戦に向けて「基幹産業の活性化と新産業の創出で、地域の仕事づくり、職場づくりを進めたい」などと公約を語った。中でも首都圏での団塊世代の大量定年退職に注目し、その頭脳移住、技術移住を呼びかけ、それを仕事づくり、職場づくりにつなげたいと訴える。また、観光での交流人口の増大と子育て・教育環境の整備、地域福祉と医療の充実で家庭の不安をなくしたいと強調した。

  門脇氏は角館高校を経て県立農業短大畜産科卒後の1981年、旧西木村役場入り。88年に地域づくり青年グループ「サラダハウス」を設立、田沢湖畔でロックコンサートの開催や湖上結婚式などのイベントや物産開発、ボランティア活動をした。98年には「本屋も図書館もない村に不要となった本を」と全国に呼びかけ、大きな話題を呼んだ。寄贈になった本で「全国ありがとう文庫」を開設し、その管理者にもなった。029月末に役場を退職し、翌年春の県議選に初出馬し、当選した。