山の魅力タップリ

大仙市産業展示館

藤木出身・高階さんの写真展(5月8日・火)
 
 作品を背景にした高階さん。   飾りつけを終えてからは来客に作品の説明も行った。

  大仙市大曲大町の産業展示館で、全日本山岳写真協会会員・高階有三さん(71)=埼玉県さいたま市在住=の山岳写真展「山と共に」が開かれている。

  高階さんは同市藤木出身。50代になって長野県の上高地を訪れた際に観た梓川の流れの美しさ、そして残雪の穂高連峰の眺めに興奮。以来、山の魅力に取りつかれ、会社経営のかたわら山をテーマに写真を撮り始めた。

  五十路を過ぎてからの山行きだっただけに山小屋が多く、宿泊しやすい北アルプスを中心に行動。しかし、山は体力との戦いだけに高階さんは自分が登山で背負えるのは15キロが限界と自覚。このため持っていくカメラのレンズから食料、水、懐中電灯、雨合羽などの重さを一つひとつ計測した上でリュックに詰めての撮影行という。

  北アルプスの3000メートル級の山々を3泊から4泊かけて歩き、時にはガスや雲が晴れるまで6時間も待って撮ったこともあるという。「山の撮影は天候と寒さとの戦いです。撮りたいと思う山に早朝に出かけ、昇ってくる太陽の光りを待ちます。寒い時ほど空気が澄み、美しい山肌を撮れます」と高階さん。危険とも隣り合わせで、10メートル以上も滑落し、ピッケルで命拾いしたこともあるという。

  山岳写真を撮り始めて間もない1990年に全日本山岳写真協会に入会。そして昨年9月に東京四谷フォトギャラリーで写真展を開催。その作品を観た同協会の三木慶介会長から「このままではもったいない」と写真集出版を強く勧められたのが切っ掛けに「山と共に」を刊行。

  郷土での写真展は友人の呉服商・安田勘二郎さん(大曲金谷町)らの呼びかけで実現。今回は写真集「山と共に」で発表した作品を中心に全紙サイズ42点を展示している。神々の住かとしか思えないような青白く凍った山肌の厳しさを捉えた「静嘉」、雲とガスが晴れるのを6時間も待って写したという「赤岳の朝」、「八経ケ岳」の美しい夜明けを捉えた「八経ケ岳・夜明け」、山肌が一面の緑となった北アルプスの山々を切り取った「夏雲」、朝日を受けて黄金色に輝く「槍ヶ岳朝景」、そして秋田にも足を運び、北秋田市阿仁の「安の滝」の見事な紅葉など見ごたえタップリ。

  「山と共に」と題したのは「山だけでなく、山で見かけた草花もテーマにしたから」と高階さん。写真展は20日午前(午後撤収作業)まで開かれている。産業展示館は0187・62・5855。