大仙市男女共同参画宣言都市フォーラム

新成人2人が宣言文を群読

看護休暇制度の導入など企業から前向きな意見も(11月19日・月)
 

 大仙市男女共同参画宣言都市記念フォーラムが17日、大曲中央公民館で開かれた。男女共同参画宣言都市奨励事業として開いたもので、内閣府と同市、実行委員会の主催。フォーラムには約500人の市民や関係者が参加。大曲小学校の太鼓演奏で幕を開け、「性別にとらわれず、ともに輝く豊かな社会を目指します」などと宣文の群読、募集した写真・一行詩コンクールの表彰を行い、最後にはパネルディスカッションを通じて子育て支援や仕事と子育ての両立に何が必要かなど話し合った。

  同市では05年10月に「多様で活力あるまちづくり」の指針となる男女共同参画プランを策定、そして今年9月定例議会で「男女共同参画都市宣言」が議決された。県内では潟上市に次いで2番目。

  栗林次美市長は「このフォーラムを契機に男女がともに生き生きと暮らせる社会を目指したい」と開会のあいさつ。来賓の祝辞の後、今年8月に新成人となった畠山美穂さん、橋本康平さんが「男女が互いに認めあい、自らの意思でともに参画し、よろこびも責任も分かち合う協働のまちをめざします」など4項目を柱とする宣言文を読み上げた。

  続いて元県副知事で、現・内閣府男女共同参画局長の板東久美子さんが「男女共同参画社会の実現を目指して」と題して記念講演。板東さんは「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだなど固定的性別役割分担意識が諸外国では低いのに、日本では高い。出産を機に約7割の女性が仕事を辞め、常勤だった女性でも出産を機に辞める割合が高い」などのデータを示しながら、「男女は社会の対等な構成員であり、社会、組織に活力を持たせ、人生を豊かにするためにも男女共同参画社会の考えは必要。そのためには仕事だけでなく、子育てとの両立支援や仕事と家庭、地域社会の要望にも応じたバランス良い社会を目指すことが大事」などとワーク・ライフ・バランスの推進を強調し、「防災計画にも女の視点を入れたり、退職者の再就職を支援するなど再チャレンジも含め、いろんな観点から官民挙げて男女共同参画事業に取り組みたい」などと話した。

  続いてのパネルディスカッションでは県南部男女共同社会参画センター長の高橋茂さんをコーディネーターに、小坂町の(株)カミテ代表取締役の上手康弘さん、(株)タニタ秋田総務グループ(大仙市)の吉田和子さん、マジシャンのブラボー中谷さん夫妻(美郷町)、大曲保育会保育士の山信田和浩さんがパネリスト、そして栗林市長、板東さんがアドバイザーとなって進められた。

  男16人、女15人の従業員でプレス金型設計・製作・加工をしているという上手さんは「従業員にとっても家族、地域、そして経営者にとってもワーク・ライフ・バランスこそ大事なこと。会社にとって、せっかく育てた従業員が育児で辞められることは大きな損失であり、そのためにも工場敷地内にゼロ歳から小学校低学年の子供たちを預かっている託児所も運営している。また、子どもの病気や親の介護など看護休暇制度を取り入れたのも、育児や介護が従業員の精神的負担になっては会社にとってもマイナスと判断したからだ」などと述べた。そして「従業員に休暇が出ても、代替を補えるよう一人の従業員がいくつもの仕事内容をこなせるよう多能職、多能工を育ててる」と話した。

  吉田さんは「育児休業は男性にも取れるようにしたが、子育ては両親が面倒を見てくれる家族が多いため、男性の育児休暇は少ない。しかし、男の職場にも女性が入ることで生産性も上がるなど効用も大きい」などと報告。ブラボー中谷さん「妻との役割分担があってこそやれた仕事であり、男女共同参画という言葉が流行り出す前からやっている」と周囲を笑わせた。

  男性保育士の山信田さんは「職場での男性は自分一人だけだが、女性ならではの視点で教えられることもあり勉強になる。子どもができたら自分の時間がなくなるのではと不安だったが、それは妻も同じであり、お互い優先順位を付けてバランスを取り、家族みんなで楽しみながら子育てしたい」などと話した。

  聴衆からはパネラーの訴えに感動したり同調し、大きな拍手も沸いた。最後にはブラボー中谷夫妻が方言を織り交ぜたマジックショーで笑いの渦で締めくくった。