国の地方再生モデルプロジェクト

公共交通空白地帯解消

大仙市のデマンド乗り合いタクシー採択(11月28日・水)

  大仙市が路線バス廃止に伴う地域交通対策として県を通じて国に応募していたデマンド(予約制)乗り合いタクシー実証運営のためのプロジェクト事業が「地方再生モデルプロジェクト」に採択された。同市では12月5日に「地域公共交通会議」を開いて運行する路線、停留場、時間などの原案を示し、来年4月1日からの実証運行に向けて検討することになった。

  地方再生プロジェクトは雇用状況の厳しい北海道、青森、秋田、高知、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄の8道県を対象に▽中心市街地活性化を加速し、にぎわいを創出する▽農山漁村の持続可能な発展を支える産業の振興を図る▽基礎的条件の厳しい集落の生活交通の確保や地域資源の活用で地域活性化を図るなど、地場産業の振興や雇用の創出に取り組む自治体を国が総合的に支援しようというもの。去る10月30日に新制度として発表され、県が県内各市町村にプロジェクトへの応募を呼びかけていた。

  大仙市からの地域交通対策事業は、秋田市と五城目町からも提出されたことから、県では「秋田県中央生活プロジェクト」として統一し、地域交通の活性化でコミュニティの維持と中心市街地の活性化を目指したいと申請していた。

  同市では旧大曲市時代の04年から冬期間だけの事業として、バスが走ってない地域の住民が病院や買い物などに出向く際の足の確保にと内小友と四ツ屋地域を対象に乗り合いタクシーを運行している。

  こうした中、羽後交通では今年9月までに大曲バスターミナルから美郷町あったか山へを走っている路線バス「高畑・荒川線」を廃止、さらに来年4月1日までに刈和野駅を起点とする西仙北高校線とぬく森温泉線、さらに大曲バスターミナルを起点とする強首線(西仙北地域)、湯の沢線(美郷町・千畑温泉)、板見内線(美郷町・千畑大坂)の廃止を打ち出している。同時に大曲造山線、南外線、千屋線、長信田線も一部路線が廃止されるなど公共交通の空白地域が拡がるばかりだった。このため市でも総合政策課に今年4月から地域交通対策チーム設置、公共交通空白地帯の解消に向けた検討をしていた。

  同市が名乗りを挙げたデマンド乗り合いタクシーはバス同様、定時に定路線を走り、停車も決まった場所となるが、予約がないと走らない。これまでの路線バスは乗客がゼロでも走らなければならなかったが、そうしたむだが省けるメリットがある。しかし、タクシーへの乗り合い率が低ければ、運行契約を結ぶ市側の持ち出しが多くなるというデミリットもあり、市では路線にもよるが毎日ではなく、曜日を決めて週2回の運行などコンパクトなシステムとしたいと話す。

  地方再生プロジェクトにはこの他、本県からは横手市の「よこて地産品発信」が採択された。これはシイタケや麹(こうじ)など地域の食ブランド確立を目指そうとするもので、国が派遣する地域情報化アドバイザーや地域活性化伝道師制度を活用し、新商品開発や商品のネット販売などに取り組もうとするもの。