音楽劇「葉っぱのフレディ」

大仙市太田北小が舞台公演

「元気をもらったよ」と多くの人に感動を与える(11月30日・金)
 

  大仙市太田北小学校(菊地清志校長・児童数64人)の舞台公演「葉っぱのフレディ・太田北バージョン」が30日、太田文化プラザで開かれた。子どもたちは応援のお父さんやお母さん、祖父母や地域の人たちでほぼ満席となったホールで、春から秋まで精いっぱいに生き、寒い北風を迎えて散っていく葉っぱの短い生涯を懸命に演じ、感動を与えた。

  葉っぱのフレディは、葉っぱの一生を通して生と死、自然の循環を語ったアメリカの哲学者が書いた絵本。子どもたちに歌と劇を通じて、舞台で表現する楽しさを体験させたいと葉っぱのフレディをモデルに初の「音楽劇」をこの春5月に計画。

  演出・舞台監督は菊地校長が雄物川南小学校に勤務していたころに知り合った横手市の市民劇団「かんじき」代表・土谷久男さんが引き受けた。そして照明や音響、音楽、衣装製作、表現指導などは市民会館の舞台演出をしている人や同校の教師や退職した音楽の先生、体育の先生、地域のフォークソンググループ、それに保護者も加わって応援。舞台のシンボルとなる大道具の「赤松」は校務員の小松國男さんが引き受けるなど地域の人たちが総ぐるみで手伝った。

  そして舞台に登場する子どもたちと先生たちは10月中旬から総合学習の時間や音楽、体育の時間などを利用して練習を重ねてきた。葉っぱのフレディの生まれる舞台は太田北小の校庭とし、昔から校庭の真ん中に立っている赤松をシンボルとした。

  春。大きな木から小さな葉っぱたちが生まれる。緑色の衣装を着た子どもたちが元気いっぱいに登場し、「みどりのラララ」や「みんなでつくろう」を歌い出す。そして「僕は葉っぱのフレディです。元気に頑張るのが大好きです」「私は葉っぱのクレアです」などと自己紹介。チョウのように舞ったり、おどけたりし、観客を沸かせた。

  葉っぱたちは小鳥や風と遊び、夜には月や星を眺めながら成長する。夏には涼しさを求めてやってくる人たちに木陰を与える。舞台には地元の伝統行事「国見ささら」も登場する。その行列にも葉っぱたちは力を合わせて涼しい風を送る。

  突然の夕立。木の下で雨宿りする老夫婦を見て、葉っぱたちは人を助けることも出来たと喜び、「葉っぱに生まれて良かった」とフレディ。しかし、秋。急に寒くなった季節に葉っぱたちは震え、赤や黄色にと紅葉する。そして迎えた冬。優しかった風はビュービューと襲いかかるように吹き付け、多くの仲間たちは散っていく。

  寒い北風の中で「さむいよー。怖いよー」とおびえ、小さな生命の叫びを挙げる子どもたち。一人ひとりが主役となって演じる劇に観客席からは感動のため息さえ聞かれた。星空の美しさを歌い、「世界が一つになるまで手をつないでいようよ」と合唱する約40分の音楽劇を終えると大きな拍手が沸いた。

  劇を終え、エントランスホールで教職員も含め、子どもたち全員がそろって観客を見送ると「良かったよ。ありがとう」と次々と感謝の言葉が掛けられ、「元気をもらったよ」の笑顔があふれた。