大仙市9月定例議会

4市議が一般質問

市長、財政状況に強い危機感(9月7日・金)

  大仙市の9月定例議会は7日本会議を再開、小山誠治議員(市民クラブ・大曲地域)、斉藤博幸議員(だいちの会・協和地域)、門脇一男議員(同・太田地域)、金谷道男議員(同・同)、大野忠夫議員(同・神岡地域)の4氏が一般質問を行った。その中で栗林次美市長は「地方交付税などの依存財源に頼る市の財政は、国庫支出金の見直しなどで今後も劇的な好転は見込めず、厳しい状況が続く。平成22年度(2020年)には財政調整基金が枯渇し、赤字団体に転落するおそれもある」と危機感をあらわにした。このためにも「事業の中止や中断を含めた思い切った見直しも必要だ」とし、外部からの意見も取り入れるため、今年度新たに仮称・補助金審議委員会を設置し、「客観的視点からも検証を加え、市民が真に必要とする事業を効率的に進めたい」との見解を示した。

  4氏に対する主な答弁は次の通り。

  ◇国道13号と駅東線が結ばれる信号機付近に新しい「非核平和都市宣言」の塔を建ててもらいたい=私たちの暮らしが、先の戦争による多くの犠牲の上に成り立っていることを忘れないよう、戦争の悲惨さを次世代へ伝え、平和の意識を高揚していくことは大事なことだ。本年度はそのための新しい事業として4人の中高生を被爆地へ派遣し、8月18日には大曲市民会館で実施した「非核平和映写会」で原爆の恐ろしさ、悲惨さなどの感想を発表してもらった。市道駅東線への非核平和都市宣言の塔の設置は、人や車の動きを見極め、地域の整備と合わせた施設として検討したい。

  ◇大曲中学校体育館の改築計画について=現在、地質調査を実施している。建設場所は既存の体育館を授業や体育部活動に使用しながら建設するため、柔剣道場の移転や校庭内の緑地の一部も建設地になることも考えられる。卓球部は現在、廊下を使って活動を行っている状態であり、新しい体育館は概ね現在の1.5倍の面積を確保したい。計画としては平成20年度に実施設計を行い、21年度に着工し、2カ年の改築計画だが、県を通じて国と協議を進め、補助採択の前倒しも考えたい。

  ◇仙北組合総合病院の移転新築について=厚生連の経営状況は、昨年4月の診療報酬の改定及び雄勝中央病院改築に伴う処分損や旧病院の解体費などで平成18年度収支が大幅なマイナスになるなど厳しい状態だ。このため県に対し、新たな支援策を求めており、知事も県議会で「病院改築計画が達成できるよう新たな支援策を講じたい」と答えている。その結果をもとに厚生連としても仙北組合総合病院の改築計画を示すものと思うが、地元自治体としても支援を含めた早期移転新築の実現に向け協議を急ぎたい。

  ◇公用車を小型化するべきでないか=8月31日現在での公用車台数は、重機など特殊車両・スクールバスを除いて198台となっている。種別では普通車137台(69.2%)、軽自動車42台(21.2%)、バス19台(9.6%)だ。主に本庁及び各総合支所への事務連絡や各課所の現場往復などに使っている。普通車から軽自動車への切り替えについては、事務連絡用などは軽自動車が適しているが、農林・建設関係は現場への使用が主であり、関係機材の運搬も伴い、普通車が必要だ。

  ◇市民の就労形態や賃金、所得の傾向について=平成16年の事業所統計によると雇用者が2万8167人で、常用雇用者の正社員の割合が70.2%、非正社員が29.8%であり、5年前との比較では雇用者が1866人減少し、正社員の割合も4.3ポイント減っている。全体の雇用者が減っている中で正社員雇用からパートや臨時などの雇用に変わってきている。

  また、雇用開発協会の資料の結果、平成18年度の平均月額賃金は高校新卒者で13万4000円台で、大学新卒者は16万3000円台となっている。市民所得は平成16年度の市町村民経済計算年報によると市民一人当たり211万4000円となっており、平成12年度から大きな変化がない。いずれのデータも長期間にわたって数値に変化がないか漸減状況にあり、今後は数値が改善されるよう産業振興などの施策を講じたい。

  ◇副市長人事について=平成17年6月の市議会で助役の定数を2人とし、収入役の事務を助役に兼掌させる条例を制定し、同年12月に助役1人選任の同意を受けた。自治法改正に伴い今年4月からは助役の権限を強めた副市長に制度が改められ、現在に至っている。もう一人の副市長については国体終了後に来年度予算編成並びに組織機構などの問題に取りかかる予定であり、その中で考えたい。

  ◇職員給与の削減は経費削減効果の利点と職員の士気低下の欠点を持っている。市長の考えは=19年度当初予算は地方交付税の削減や市税の伸びが低かったことによる一般財源不足で、徹底したコスト縮減を図ったが、どうしても財源不足が生じたため、苦渋の選択だったが職員団体と協議を重ねた上で給与削減に踏み切った。今後も職員自ら進んでこの苦境を乗り越えていくための財政改革に取り組んでもらうが、できれば職員給与の削減などに依存しない財政運営を図れるよう努力したい。

  ◇まちづくり交付金事業について=神岡地区を含め4地区でまちづくり交付金事業を実施しており、平成20年度が最終年次となるのは神岡地区と中仙地区だ。財政事情の厳しさから4地区について、計画の見直しを行い、それぞれの地区の事業メニューを精査し、規模の縮小や事業の先送り、断念せざるを得ないなどで当初計画の事業費に比べ約20%以上を削減している。神岡地区の高齢者生活支援ハウス事業は、民間によって高齢者生活支援施設が開所しており、事業メニューから削除し、隣接する幼保一体施設に組み込み、3世代交流広場として整備したい。