大仙市の9月定例議会

2人が一般質問

市庁舎、計画期間内の建設は困難と市(9月10日・月)

  大仙市の9月定例議会は10日、本会議を再開、菊地幸悦議員(だいせんの会・大曲地域)と佐藤文子議員(共産党・同)の2人が一般質問を行った。その中で栗林次美市長は大仙市の新庁舎建設について「合併協議会でも当時の市町村長会議でも『合併後直ちに新庁舎建設について検討する』となっているが、現在の厳しい財政状況からもまずは財政構造を安定させ、予定されている事業を完了させることが最優先課題であり、総合計画の期間内での庁舎建設は困難だ」との見通しを示した。

  議会はこの日、上程されている24議案と陳情・請願13件を各常任委員会に付託。さらに平成18年度決算特別委員会の設置を決め、特別委員長に大野忠夫氏(大地の会・神岡地域)、副委員長に竹原弘治(だいせんの会・同)を選出し、散会した。特別委員会の委員は27人。一般質問に対する当局の主な答弁は次の通り。

  ◇現在の財政状況に陥った原因は何か=財政基盤が脆弱な市町村が合併したことに加えて、地方交付税や国庫補助金の削減・廃止など歳入状況の変化だ。歳入の4割弱を占める地方交付税は、普通交付税の代替的財源として発行できる臨時財政対策債を含めた金額で17年度と18年度を比較すると約6億8000万円の減となっており、これを基金の取り崩しで補っている。2点目は、義務的経費の増加で、人件費では類似団体を大きく上回る職員数を抱えていること、扶助的には高齢化や児童手当の制度改正、さらに生活保護の地域拡大による増加が挙げられる。3点目は、旧市町村で合併前に実施した事業及び旧市町村で計画し、引き継いで実施した事業にかかる市債償還が増加していることも挙げられる。4点目は、合併協議を基に事務事業を執行してきたが、比較的高い水準で事務事業を統一したため、財政力以上の事業執行を行ったことが要員であると考えている。

  今後の財政改革に向けては市税など自主財源の確保、使用料なども本来あるべき受益者負担の考えの下、平成20年度から幼稚園保育料、公共下水道及び農業集落排水施設の使用料の改定を行い、受益者負担の適正化に取り組みたい。

  歳出の面では投資的経費の見直しや重点化での市債発行額を抑え、公債費の縮減を図りたい。そのため道路新設改良費を含む市単独事業の大幅な縮減も行う。人件費についても平成19年度で管理職手当の削減や時間外手当の縮減、職員給与の削減を実施したが、今後は定員適正化計画に則り、退職者補充にかかる新規採用を抑え、早期退職者制度を活用し、平成22年度まで132人の職員削減を図りたい。

  ◇新たな米政策について=品目横断的経営安定対策に加入した担い手は、認定農業者が866経営体で農業法人が26経営体、集落営農組織が67経営体の合わせて959経営体となっている。経営面積の合計は8644ヘクタールで、大仙市の約44%の農地を担い手が経営していることになる。

  品目横断的経営安定対策に加入した集落営農組織67経営体に参加している構成員は1146人で、このうち認定農業者を除いた959人が小規模兼業農家に該当するものと思える。集落営農に参画できない農家の支援策は米価が下落した場合、稲作構造改革促進交付金から10アール当たり3000円を上限に基準収入と当年産収入の65%の助成を受けられる。また、生産調整した場合には従来通り産地づくり交付金の助成を受けられる。しかし、これらの事業は平成21年度までの措置であり、それまでに多くの農家が品目横断的経営安定対策に加入するよう制度の周知を図り、働きかけたい。

  ◇全農の概算金方式の実施が与える農家・地域経済について=農家への米仮渡し金額は60キロあたり平成16年が1万3000円、17年は1万2000円、18年は1万1600円と下がり続けている。本年産米は全農が概算金方式で最初に支払う内金を7000円とし、全農の各都道府県本部の判断で上乗せ分を決め、さらに不足があれば12月以降に追加払いした上で、その後最終清算をするとのこととなった。

  農家・地域経済に与える影響は本市の平成17年度の農業生産額は総額が230億円であり、そのうち米が71%の163億円となっており、概算金方式で実施されると制度資金の償還や資材の支払いが滞るおそれもある。対応としては米の消費量が落ち込んでいることが米価低迷の要因であり、米消費拡大の推進に努め、流通における販売戦略の構築、さらに全国トップブランドとしての「秋田せんぼく米」の確立を進め、高い価格で販売できるようJAなど関係機関と連携を図り、PRに努めたい。