大仙市まほろば唐松能楽殿

薪能公演「観世流」、5月31日に

協和市民会館「和ピア」でチケット販売中(4月16日・水)

  大仙市協和の「まほろば唐松能楽殿」での薪能公演「観世流」が、5月31日午後5時半から開演される。協和市民センター「和ピア」では、チケットをS席(正面)8000円(当日8500円)、A席(脇正面)7000円(当日7500円)で販売中。

  能楽は室町時代に観阿弥、世阿弥によって大成され、その後、江戸幕府の式楽として武家社会を中心に栄え、今日に受け継がれた600年以上の歴史を持つ古典芸能。シテ方、ワキ方、囃子方、狂言方がそれぞれ厳しい修業を積んだ芸を、一つの舞台に結実させる総合芸術と言われている。

  今回は観世流・中森貫太師一行の公演。番組は能「籠太鼓(ろうだいこ)」、狂言「魚説教(うおせっきょう)」、能「鵜飼」。

  籠太鼓は関の清次という乱暴者が喧嘩の挙げ句に相手を殺す。領主はこれを捕らえ入牢させるが、清次は牢を破って逃げる。領主は代わりに妻を捕らえてその行方を厳しく尋問する。牢屋に入れられた妻は悲しみの余りに発狂し、備え付けの太鼓を叩いて夫を慕う。その不憫さに領主は許すと、妻は正気に戻り、夫の隠れ家に行って仲良く添い遂げる。実は妻を釈放し、その後をつけて清次を捕らえようとする領主、それを察して発狂を装い、粘り勝った妻と考えると現代的な内容だいう。シテは中森貫太。

  魚説教は津の国兵庫の浦の漁師は殺生が嫌になり出家したが、にわか坊主のためお経も読めず説教もできない。やむなく都へ上り、勤め口を見つけようと街道へやってくる。そこで道連れになった信心深い男は、持仏堂で法事をしてくれる僧を探していた。話がまとまり男はにわか坊主を連れて帰る。さっそくお経を頼むと、坊主は元漁師にふさわしく魚の名を並べて説教のように取り繕う。途中で男がそれと気づいてとがめるとにわか坊主はなおも魚の名で応答するといった狂言ならではの内容。シテは山本則孝(大蔵流)。

  鵜飼は日蓮上人が今の山梨県石和のあたりを通り掛かり、鵜使いの亡霊に出会い、それを済度したという霊験物語。閻魔大王が現れ、鵜使いを極楽に送ったことを告げて法華経の功徳をたたえるなど動きもあり、薪能向きの名曲だ。シテは五木田三郎。

  チケットの電話での申し込みは、チケットと代金振込み用紙を郵送する。問い合わせは和ピア(018・892・3820)。当日は公園内に特設レストラン(うどん、そば)が設けられるほか、おみやげ品の販売もある。また、羽後境駅から会場まで送迎車も用意する。

  8月31日には「喜多流」の定期能公演が予定されている。午後1時からの開演で、番組は能「羽衣」、仕舞「玉葛」、狂言「萩大名」、半能「融(とおる)」。7月1日からチケットが販売される。