美郷町堆肥センターが完成

安全・安心な農産物生産

循環型農業で地域活性化目指す(4月23日・水)
 

  安全・安心な農産物の生産に欠かせない良質な「堆肥」を効率的に製造し、循環型農業の構築を目指そうとする美郷町の「堆肥センター」が完成、23日、現地で施設の「お披露目式」が行われた。式には樽川隆県議、工藤正義県仙北地域振興局農林部長、藤村正喜秋田おばこ組合長ら関係者約80人が出席。松田知巳町長は「活力ある地域に発展していくためには他地域との交流も必要であり、堆肥センターから生産される堆肥を通じて建設にかけた経費以上の効果を挙げたい」と決意を述べた。

  センターは水稲作付け農家や園芸作物栽培農家から「安全で安価な堆肥がほしい」との声への対応、そして野積み堆肥による臭いや地下水汚染の防止、耕種農家と畜産農家の連携による堆肥の供給という「循環型農業」で活性化を図ろうと建設された。

  千畑ラベンダー園近くの千屋字相長根に約1万6700平方メートルの敷地を確保、鉄骨平屋建ての「発酵棟」(約2900平方メートル)、「製品棟」(約1230平方メートル)、そして木造平屋建ての「もみがら貯留棟」(162平方メートル)、「管理棟」(約36平方メートル)を国の「畜産環境総合整備統合補助事業」の指定を受けて06年度から2カ年継続事業で建設を進めていた。

  発酵棟には高さ3メートル、長さ21.5メートルの密閉横型回転強制醗酵装置が2基備えられた。装置は投入された原料を24時間連続でもみ殻と混合させるため攪拌し、均一化された堆肥を製造する機械。家畜の年間糞尿処理量は7190トン、年間堆肥生産量は約4300トンの能力を持っている。

  水質汚濁防止基盤整備や施設整備を含め、国や県からの補助を受け投じた事業費は4億2000万円だった。

  施設運営は第3セクターによる管理運営が望ましいとして町とJA秋田おばこ、JA秋田ふるさと、それに畜産団体、園芸団体の共同出資で資本金1805万円の株式会社「美郷の大地」を立ち上げ、同町から指定管理者の指定を受け今月1日から稼働している。汚水や臭気の発生防止など環境に配慮するため、今年3月31日には産業廃棄物処理業、産業廃棄物収集運搬業の許可も取得している。

  式の後、施設内を見学した関係者は「これからは堆肥の良し悪しが消費者の求める安全・安心で、おいしい農産物を作るための産地間競争の決め手になる」と期待していた。販売価格はまだ決まってないが、堆肥1トン当たり5000円前後とし、トラックでのバラ売り、フレコンでの販売、そして20リットルの小袋での販売なども考えているという。