NASAに派遣された南楢岡小の佐藤君
日本学生科学賞で文部科学大臣賞の西仙北西中(1月23日・水)
県事業の「科学立県秋田を担う人材育成パイロット事業」で今月5日から11日までの日程でアメリカの「NASA(ジョンソン宇宙センター)」などを訪問してきた大仙市南楢岡小学校6年の佐藤千尋君と昨年12月23、24日に東京の日本科学未来館で開催された「日本学生科学賞」で「文部科学大臣賞」を受賞した西仙北西中学校生物調査班が23日、栗林次美市長と三浦憲一教育長と面談し、NASAの視察感想や学生科学賞受賞の喜びを報告した。
佐藤君は須田綾子校長と、西仙北西中生物調査班は21人の班員のうち、佐藤元紀君ら代表8人が青谷晃吉校長、物部長秀教諭と共に訪れた。
NASAなどへの派遣事業は、理数離れが進んでいる児童生徒を科学技術分野や宇宙開発の先進国であるアメリカへ派遣し、NASAやボストンのマサチューセッツ工科大学、ハーバード大学を視察させ、将来の日本や秋田を背負う研究者を育成したいと県が本年度初めて企画した人材育成パイロット事業。国の算数オリンピックや県発明展、日本学生科学賞など科学・理科系コンテストで優秀な成績を収めた児童・生徒の中から選考されるもので、今回は佐藤君ら15人が派遣された。
報告に訪れた佐藤君は「今回の研修旅行で一番の思い出はハーバード大学で見せてもらった実験とマサチューセッツ工科大学で見た義足の研究です。ハーバード大学では液体窒素を風船にかけ、しぼませたり、酸素と水素の気体を入れた風船に火を点けて爆発させるなど日本ではできないような実験を見せてもらいました。マサチューセッツ大学では昔の義足と今の義足の違いを見せてもらい、その変化を教えてもらいました」などと述べ「僕はマサチューセッツ大学に入り、細菌の研究をしたいと思いました。義足の研究をしている人のように世のためにということはやれないと思いますが、細菌の研究をして間接的にでもいいから世の中を良くしたいと思いました」と夢を語った。
そして「NASAではスペースシャトルの前の部分を見せてもらいましたが、いい思い出になりました」と目を輝かせていた。
西仙北西中の生物調査班は総合的な学習の時間を利用して「オオクチバス駆除後の動物相の変化」を研究したもの。同校は強首字上野台にあり、学校周辺にある灌漑用の沼に生息し出した外来種のオオクチバスが増え出し、地元でも環境への悪影響を心配していることに注目して3年間にわたって、調査研究した。
調査班はバスが生息している沼とバスがいない沼の中に生きている魚や昆虫、甲殻類・貝類などの種類の数や捕獲したバスの胃の中から小型のフナやヤゴなどが見つかったことから、バスは希少種を含む小魚、エビやヤゴ、甲虫などを食べ尽くすと報告。そして「バス駆除はバス放流前の本来の生態系を復元させるのに有効だが、水草の多い沼では捕獲が困難であり、基本的にバスを放さないことが大事であることが分かった」と結論づけている。
日本学生科学賞には全国から6000点以上の応募があり、各県から選ばれた優秀作品が中央審査に進む。佐藤君らは「審査会場では3時間も立ちっぱなしで疲れましたが、素晴らしい賞をもらった。これも3年間のみんなの頑張りの証です。また、地域の人たちの協力があったおかげです」と述べていた。
報告を受けた栗林市長、三浦教育長は「これからも夢を持ち続けて頑張って下さい」と励ましていた。