介護保険施設、保育所を民間へ移行

大仙市、2つの法人へ経営移譲

福祉サービス向上と雇用機会拡大を期待し調印(3月7日・金)
 
 大仙ふくし会伊藤代表との調印。
  大空大仙の笹元代表との調印。

  大仙市は少子高齢化社会や人口減、多様化する市民ニーズに対応するため、介護保険施設や保育所を法人化し、経営を移行する準備を進めてきたが7日、市役所3階大会議室で施設の経営移譲に関する基本調印式を行った。民間能力活用によっての福祉サービスの向上と臨時雇用職員の安定した職場の確保にもつながると市では期待している。

  法人化するため市では健康福祉部内に法人化推進チームを設け、6つの介護保険施設運営のための「社会福祉法人大仙ふくし会」と11の保育所を運営するための「社会福祉法人大空大仙」を設立の認可を支援していた。そして大仙ふくし会は伊藤辰郎氏(秋田清酒株式会社社長)が設立代表者に就任、大空大仙は笹元嘉辰氏(元大仙市教育長)が設立代表者に就任していた。

  市では4月1日からそれぞれの引受法人が円滑に施設運営するため、社会福祉施設、土地及び備品を計画に従って無償で譲渡または貸与、施設などに係る起債未償還金は市で負担、経営安定を図るための補助金の交付及び運用資金の寄付と貸付を支援事項として協定した。一方で引受法人は経営移譲前のサービスの維持と継続を基本とし、市派遣職員の受け入れ、市と利用者家族の代表者で構成する「三者協議会」の設置、国の定める基準を遵守した職員の配置などの責務を市と結んだ。

  そして4月1日から大仙ふくし会では、神岡地域にある特別養護老人ホーム「愛幸園」を、大空大仙では刈和野、中仙東、協和、仙北南の4保育園を引き受ける。さらに2012年までに大仙ふくし会は特別養護老人ホームの「桜寿苑」(中仙)、「峰山荘」(協和)、「福寿園」(南外)、老人保健施設「八乙女荘」(中仙)、「幸寿園」(西仙北)を引き受け、経営する。大空大仙では09年度以降、「おおた保育園」(太田)、「船岡保育園」(協和)、「淀川保育園」(同)、「みつば保育園」(西仙北)、「中仙西保育園」(中仙)、「神岡保育園」(神岡)、「南外保育園」(南外)、「土川保育園」(西仙北)を引き受け、経営する。

  この日の調印式には大仙ふくし会、大空大仙、それぞれの社会福祉法人設立準備委員や市の幹部職員ら約30人が出席。栗林次美市長と大仙ふくし会設立代表者の伊藤氏と大空大仙設立代表者の笹元氏との基本協定書への調印を見守った。調印を終えた後はそれぞれ栗林市長と握手し、協定成立を祝った。

  調印後、栗林市長は「公益法人による専門性を持った経営と雇用者の安定した職場の確保によって福祉サービスの向上を目的に法人化の計画を進めてきた。子どもからお年寄りまで福祉サービスの充実を図るためには法人と市、地域が一体となった理解の下に進めなければならない。夢のある持続的な法人運営を期待する」とあいさつ。

  これを受けて大仙ふくし会の伊藤代表は「介護を必要とする高齢者が、住み慣れた地域で人間としての尊厳を保ちながら生活を維持していくことができるよう、利用者本位の支援をしてまいりたい」と決意を述べた。大空大仙の笹元代表も「子育てと教育は社会の大きな課題。就学以前の保育教育は健全な社会人を培う土台でもあり、大仙の子どもを育成するに当たってスケールの大きい、未来に広がる大空大仙というのを法人名とした。職員、保護者共に手を携え、子どもが明るく元気で活き活きと活動する園を目指して力をつくしたい」と述べた。最後に大坂義徳議長が祝辞を述べて協定を祝った。

  法人化によって、これまで臨時雇用されていた施設の多くの職員は正規の職員として採用されるなど雇用拡大にもつながる。

  一方、市立だった大曲南幼稚園、大曲北幼稚園も08年度から既存の社会福祉法人「大曲保育会」が引受法人となって経営移譲を受ける。そして2011年には中仙幼稚園、かみおか幼稚園、12年にはみどり幼稚園、太田みなみ幼稚園、太田ひがし幼稚園、13年には南外幼稚園が移行する。