大仙市の新作花火コレクション
若手花火作家28人、独創性を競う(3月23日・日)
早春の夜空を飾った光りの競演─。大仙市の「新作花火コレクション2008」(NPO法人大曲花火倶楽部・実行委員会主催)は22日午後6時半から、同市内小友の大曲ファミリースキー場で開催され、全国から選び抜かれた若手花火作家28人が〃音と光り〃の技を競った。この日は朝から快晴が広がる絶好のコンディション。観客の出足も例年より早く、主催者は昨年より約3000人多い約3万3000人の人出と発表した。コレクションは審査の結果、北海道東北地区代表で同市内小友の小松忠信さん(小松煙火工業)が打ち上げた「ハイブリッドイメージ〜花火のトリックアート〜」が金賞に輝いた。小松さんは昨年に続いての受賞。秋田県からは5人の花火師が参加した。
コレクションは質・量・環境ともに〃日本一〃の折り紙が付けられている「全国花火競技大会・大曲の花火」を背景に、若手花火作家の育成と花火の街ならではの地域興しにつなげたいと始まった。今回で17回目。
4号玉(4寸)10発と5号玉(5寸)5発の組み合わせで一つのテーマーを構成し、与えられた1分の時間内にいかに表現するかを課題に独創性を競った。4号玉、5号玉は全国的に最も多く打ち上げられる鑑賞用花火の大きさで、日本の花火技術の粋を集めたものと言われている。
審査はその表現力と形状や色づかい、リズム感、難易度、そして地上に花火の星や火の粉が落ちないなどの安全性が基準となる。花火を制作した作家自らがそのテーマについて語るのも新作花火コレクションの特色。大会はすべて企業からのスポンサー収入で運営された。
特別審査員に選ばれた大仙市大曲出身で劇画「子連れ狼」の原作者として知られる小池一夫氏(大阪芸大キャラクター造形学科教授)は「瞬間的にパッと消える花火だが、キャラクター性のある作品との出会いを楽しみたい」と審査に臨む心境を語った。
開会式で挽野実之実行委員長は「28人の若手花火作家が心と魂を込めた作品を持ち寄った。足場が悪い中、観客の皆さんにはご苦労をかけるが素敵な花火を存分に楽しんで下さい」とあいさつ。
そして午後6時30分、標準審査玉であるオープニング花火の打ち上げを待って「花咲じいさん〜枯れ木に花を咲かせましょう〜」、「おしりかじり虫〜かじってナンボの商売だ〜」などユニークな名前の付いた新作花火が次々と打ち上げられ、澄みきった夜空を華麗に飾った。
観光客の中には大阪から2台のバスに分乗し、田沢湖観光を兼ねて2泊3日の日程で見学に来た団体もあった。競技の合間には「INTERVAL HANABI」としてスポンサーとなった人たちが、「天国に行ったあの人へ」「家事、子育てに頑張る妻へ感謝」などの思いをこめた「大玉割物花火競演」(プライベート花火)もあった。そしてフィナールは「第29回オリンピック競技大会〃北京〃」と題したスターマインが豪快に打ち上げられ、観衆を沸かせた。
審査結果は次の通り。
◇金賞=小松忠信(小松煙火工業・秋田県)
◇銀賞=窪田大輔(光屋窪田煙火工場・静岡県)
◇銅賞=古閑潔(六葉花火・鹿児島県)、柿木博幸(柿木花火工業・滋賀県)、細谷圭二(ホソヤエンタープライズ・東京都)
◇特別賞=山崎香代(茨城県・山崎煙火製造所)