大仙市の奥羽山荘

わらび座が経営継続へ

市の支援受け施設をリニューアル(3月26日・水)
 

  大仙市は第3セクターが経営している太田町の温泉保養施設「奥羽山荘」を仙北市の株式会社「わらび座」に無償譲与することになり25日、市役所で「譲与契約締結式」を行った。赤字経営だった山荘をわらび座が引き継ぐ形で経営継続することになったもので、市は今年度から7年間2000万円ずつ、計1億4000万円を支援し、わらび座は今後10年間は温泉保養施設として営業を続けるなどの条件で契約を結んだ。

  山荘は真木真昼県立自然公園の中核的施設として1980年に県が建設、その後、旧太田町が受託経営し、93年からは第3セクター「太田町生活リゾート株式会社」に経営を委託していた。98年には県から町に無償譲渡されたが経営は赤字続きだった。

  山荘のほか大台スキー場、中里温泉も経営している3セクは、建物の老朽化もあって宿泊客も減少、年間約2500万円の赤字続きから、これ以上、山荘の経営継続は無理と判断。しかし、年間4万5000人以上が利用する温泉施設であることから、観光施設として、健康増進施設として市は営業継続のためのリニューアルや廃止も含め検討。そして農家民宿や修学旅行の受け入れなど都市部からの高い集客力を持つ「わらび座」と昨年11月から存続に向けて協議を重ねていた。

  その結果、宿泊室にトイレがないなどの不便さを改装するための費用を市が支援する形で施設を無償譲渡し、温泉施設として営業を継続することで合意、この日の契約調印となった。土地約4600平方メートルは無償貸与する。

  式に出席したわらび座の小島克昭社長は「縁があって施設を頂戴することになったが、正直言って苦戦覚悟のかなり気の思いものだった。しかし、わらび座は地域で生きる企業であり、修学旅行生の農業体験を積極的に受け入れてくれた旧太田町の方たちの強い熱意が我々を押してくれた。劇団としては全国公演をやっている歴史を持っており、私たちのファンを通じてこの町に呼び込めるよう努力したい」などと話した。栗林次美市長も「我々もパートナーとして、山荘が利用されるよう最大限の努力をしたい」と施設の再生に期待をかけた。

  わらび座では市からの支援を受けて4月1日からリニューアル工事にかかり、収用人数は80人と変わらないが、現在ある18室を20室とし、各室にトイレを設置。建物も木材を使った柔らかいムードのものとし、6月1日のオープンを目指すという。従業員は選考試験やって15人をそのまま雇用する。

  建物周辺のグランドゴルフ場やあか松庵、物産館、動物たちとふれ合えるモリボの里など6施設は指定管理者となってわらび座が一体となって管理する。小島社長は「物産館は地域住民も参加できる野菜売り場としての活用も考えたい」と話した。